http://d.hatena.ne.jp/deg84/20091006/1254835319 ←ココで知った。あと 実名も捨てたもんじゃない - IT戦記 ←ココも読んだ。
実名出してて何かあったか?というと、コメント欄に書いてた人がいたけど人材スカウト系の会社からぽつぽつ連絡が来るようになった。だいたい一年に一社から二社くらいのペースで、経験的に三月から五月が多い。ただ、これはほぼすべてが会社の社員紹介ページ経由で、会社の代表電話にかかってくる。飛び込み営業みたいなもの。はてダをみて私用のメールアドレスに直接連絡してきた会社は一社もない。なので、実名匿名の話からは少しはずれるかもしれない(ネットでの、ブログなど私的な活動において実名を名乗るか名乗らないか?というのが論点だと思うので)。
最近はアカウント作って放置したまんまの LinkedIn のメッセージ機能で二回くらい外資系っぽい人材スカウト会社から連絡がきたけど、これは絨毯爆撃してるだけだろう。余談だが、 LinkedIn を通じて、海外の会社に転職した日本人(もともと日本在住で日本で働いていた)ってどのくらいいるんだろう?すごいニッチなところだと思うけど、 LinkedIn がどのくらい機能してるものなのか気になる。
あとは、名刺を交換したときに「あれ?この名前はひょっとして・・・刺身の人ですか?」と聞かれたことが二回か三回くらいある(直近では YAPC::Asia 2009 で id:ZIGOROu さんに言われた)。このことからもわかるとおり、俺の場合は圧倒的に「刺身」というハンドルネームのほうが本名よりも知られている。ネットのみならず会社ですら刺身のほうが知られていて、新しく入社してきた人に「なんでサシミって呼ばれてるんですか?」と聞かれるだけならまだしも「あ、金子さんっていうんですか、みなさんサシミサシミって呼んでるからどこの国の人だろ?って思ってました」みたいなことを言われたことすらある。日本でミドルネームを名乗ることが法的に認められたら「金子・サシミ・健介」に改名しようと思う。
以上がいちおう「実名出してて良かったこと」だと自分で思っていることで、「実名出してて悪かったこと」は何にもない。玄関にうまのふんを放置されたりセカイカメラのエアタグで「金子健介は (censored)」と悪口を書かれたこともない。よかったですね。まぁ嫌がらせされるほど有名なわけじゃないというか、アウトオブ眼中というか・・・。
肝心の(?)実名匿名の是非みたいな話については、俺はもともと 2ch とか 2ch クローンとかの匿名掲示板からネットをやりだしたような人間なので、当然匿名でいいじゃん匿名がいいじゃんと思っている。自分の場合はその匿名掲示板ですら本名バレしてたので(しかもこのブログで非モテ話を延々書いてたころの50倍は量も質もひどい書き込みをしていた)いまさらブログで親バレ名前バレなんて楽勝だったし、ウェブ上で「刺身」を知ってくれた人が結構多かったので本名と結びつけてしまったほうが楽だし得だなと思ったので実名も出している。ただ、匿名掲示板で本名バレする前に掲示板の中にだけいる「刺身」として書き込みしてた頃が一番楽しく、一番安心してネットにつかっていられた。だからやっぱり、本名とか所属とかの社会的身分と切り離された「匿名」で活動できるならそうしておいたほうが、ネットは楽しいと思う。
・・・しかし、「実名」で認識されることには断ち切りがたい誘惑があるのもまた事実で、一度それを味わってしまうとなかなか「匿名」には戻れないのだよね・・・。
匿名実名でいつも思い出すのは、「The Battle Watcher ANNEX」主催の哭きの竜さんのことだ。彼は 2ch ウォッチもしていて、よくこんなことを書いていた: 「名無しさん」に個性はない。名無しさんを名乗る「わたし」の集団がいて各々別人が書き込みをしているのではない。「名無しさん」はひとつなんだ。「名無しさん」は、個人を特定されるリスクを一切排除できるかわりに、「わたし」の意見を主張する権利を一切放棄する、運命共同体だ。
まぁ、だからどうってこともない。