@kyanny's blog

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The Little Schemer

性懲りもなくまたちびちびと読み始めてついに第八章まで来た。内容よくわかってないけどまもなく読み終わって第九章に入る。

The Little Schemer - あどけない話 を読んで存在を知った (そして買った) ような気がするので二年ちょっと経っているはずだ。そのうち半分以上は本棚の飾りだったけど、ここ一、二ヶ月ほどはまたカバンの中に入れて通勤中にページをめくっている。単に持ち歩いてるだけでも多少はくたびれてくるもので、そうすると不思議と多少は読み込んできているような錯覚をおぼえる。

この本はなかなか思い出深い本で、というのも一年前くらいだったか、この本をノートに丸写ししていた時期がある。なんでそんなことをしていたかというと、理由の一つには黙読するだけじゃサッパリわからない内容でも地道に模写していれば覚えていずれわかるようになるんじゃないかとかいう根拠のない淡い期待があったのだが、それ以上にその時は昼食時間に暇をもてあましていて金をかけずに時間をつぶしたかった。なんで時間をつぶしたかったかというと、その頃はとにかく会社に居るのが嫌で嫌でたまらなくて、しかし季節が季節だったのか単に精神的にふさぎ込んでいたのか忘れたが食欲もろくになかったのでドトールで軽食をとるとあとは紅茶をちびちび飲みつつひたすら一時間経つのを待つばかり、これからオフィスに戻ることを考えるとお腹が痛くなってくるという始末だったので、明らかに無駄っぽい本の模写という作業でも何もしないよりはマシだったしいくばくか心の平穏を支えてもくれたようだった。般若心経を無心で写経するようなものだったのかもしれない。やったことないけど。ちなみに模写は第二章か第三章で止まってしまった。

それにしても俺はなんで LISP なんかやってんだろうとたまに不思議に思うことがある。もはや LISP を学ぶことそれ自体が目的化しているのだろうか。たぶん根底には「優れたプログラマになりたい」という願望があって、何をもって優れているとするのかの片方の極が「論理的で美しいプログラムが書ける」でもう片方が「効率的で実用的なプログラムが書ける」で、俺は後者じゃ絶対三流止まりだっていう諦めというか絶望感というかそういうのをいつかどこかの時点で感じてしまったのでじゃあ前者でがんばろうという風に考えたのだろう。でも前者でも圧倒的に無理だろって気がしてもいいようなものなんだけど、そこは Paul Graham の魔法にコロッとダマされているクチなので、強力な言語である LISP を学べばスペックに劣る俺でも人並み以上の結果が出せるようになるはず、という思い込みでもってなんとかやっていけてるのかもしれない。

何が言いたいのか自分でもさっぱり意味がわからないな。まぁ要するにまだ飽きてませんし飽きる気配もありませんということです。続編も読みたいしいつかは On Lisp や Let Over Lambda を、そして SICP を読めるようになりたい。35歳までにそれらの本を読んで理解できれば、俺にしては上出来だろう。遅い早いよりもまず、五年後もプログラミングを学ぶ意欲、情熱を失っていないならば何よりだ。そしてその点に関しては自信がある。今のところこれより面白いことは何一つないと言い切れるのだから。