富士フイルムの X-T50 が良さそう、な気がしてきている。ただ、まだまだ決め手に欠ける感じはある。
そもそも X100V に不満点はあるのかというと、ある。
- レンズ交換式ではない
- ズームできないので機動力に欠ける
- 手ぶれ補正が無い
- グリップが浅くて片手で持ちづらい
- フイルムシミュレーションの切り替えがやや手間
- これは使い方を見直して半ば解決した
こんなものか。これが、X-T50 だとほぼすべて解決する。
- レンズ交換式である
- ただし、肝心のレンズラインナップの点で別の問題が
- ボディ内手ぶれ補正がある
- グリップは多少は深そう
- これは実機を持ってみないとなんともいえないし、比較対象が OM-D E-M1 Mark II なのでおそらく満足はしない
- フイルムシミュレーション専用ダイヤルがある
最も替が効かないのはフイルムシミュレーション専用ダイヤルで、そもそも富士フイルムのデジカメの魅力はその色味にあり、気分に合わせてフイルムシミュレーションを気軽に切り替えて色味の変化を楽しむ、という使い方をしたい。その魅力を最大限に活かす機能で、他メーカーでは絶対に代用できない。
レンズ交換式、手ぶれ補正などは、他メーカーでも実現できる。富士フイルムのカメラと二台持ちになり、どちらを使うか・持ち出すか問題がでてくるのでできれば統一したいのはもちろんだが。
レンズについては、単焦点は評価の高いものが多そうだが、標準ズームに難がありそう。オリンパス・マイクロフォーサーズには M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO という完全無欠の標準ズームがあり、12-100 F4 PRO というさらに完璧なレンズもある(そちらは使ったことがないが)。正直、12-40 と比べるとレンズとしての完成度で敵うものはなさそう。なので、X マウントのカメラを買っても、標準ズームを付けて満足いく写真撮影体験ができるかは微妙になりそうな気がしていて、オリンパス機材を手放してマウントを乗り換える意欲が削がれる。逆にいうと、12-40 という素晴らしくかっこいいレンズを手放したくない、これからも使っていきたい気持ちはまだまだある。
手ぶれ補正についても、オリンパス・OM SYSTEMS のボディ内手ぶれ補正に何の不満も不安もないので、安定・快適な撮影ということならマイクロフォーサーズ機を維持するのが正解な予感がしている。
しかしそうなると買い替え候補が悩ましい。OM-D E-M1 Mark II はフラッグシップ、世代でいうと三世代前。OM-1 Mark II の中身がほぼ進化してないらしい話を考慮しても二世代前で、中身の世代的には E-M1 Mark III 相当という評価の OM-5 でも新しくはなる。OM-1 と比べるとお値段もだいぶ安い。が、フラッグシップからミドルクラスへのダウングレードはハード面で不満を多く感じそう。ボディの小型化やグリップの浅さによる持ちにくさが最たるものだろうが、チープさなどもおそらく感じるだろう。では OM-1 かというと、正直 E-M1 II に別に大きな不満があるわけではない、ただそろそろ新しいカメラが欲しいのと、色味がどうしても「これ一台で良い」とは言えない、というのがそもそもの出発点。画像エンジンなどの進化でどのくらい変わっているのか、普段使いでそれなりに満足できるくらいになっているのであれば、本体刷新は現実的なのだが、これもできることなら実際に撮ってみて自分の目で確かめたい。
フイルムシミュレーションダイヤルでいうと X-M5 という選択肢もあるが、あちらはボディ内手ぶれ補正がないので除外。形的にも X100V とほとんど変わらないので、さすがに買い換えるほどの魅力を感じない。
やはりネックというか気になっているのは、
- OM SYSTEMS の色味に望みをかけるか、諦めてフジに乗り換えるか
- OM を維持するとして、フラッグシップの 1 シリーズからミドルクラスの 5 シリーズへの格下げを受け入れられるのか
ここに尽きる。
試すとしたら、X-T50 とズーム・単焦点をレンタルして使い勝手を確認するのと、OM-5 をレンタルして色味や使い勝手を確認する、このあたりか。レンタルにもまあまあお金がかかるので、できればカメラ屋で触って当たりはつけたい。東京で暮らしていたら週末にでも触りに行けるのだが、地方在住だと地元に実機を売ってる店が皆無で、こういうときはディスアドバンテージを実感する。
いや、さらに調べたら OM-1 からセンサーと画像処理エンジンが刷新されて色の出方がけっこう変わった(綺麗になった)っぽいので、試すなら OM-1 だ。ダウングレードにもあたらないし。