@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

最近の英語

細々とやっている。

HiNative

「Lang-8 + Quora でしょ?斬新なアイデアとはいえないね」なんて思ってたけど暇つぶしにやってみたら思いのほか面白かった。日本語ネイティブの日本人だからといって日本語の正しい使い方に詳しいわけではないが、幸い調べるのには苦労しないのでだいたいの質問には余裕で答えられ「俺つえー」感を手軽に味わえるのがやみつきになる。自分から英語の質問は全くしないので本当に暇つぶし。

Skype英会話

会社の福利厚生制度で指定の Skype 英会話の受講料を補助してくれるようになった(所定のノルマクリアが条件)ノルマがけっこう厳しいのでサボり防止に良さそうだが、 Skype 英会話が好きじゃないのでやっていない。そもそも知らない人と喋りたくない、自宅で他人と喋りたくない、何より予約という行為が嫌い、などネガティブポイントが多い。

Misterduncan と PracticeParadise.com

同僚がこぞって Skype 英会話を始めたので自分も何かやらねばと思い、無料の動画とかあるのではと調べたら Misterduncan というイギリス人が公開している動画がおすすめという記事を読んで観てみた。彼はちょっとゲイっぽい感じのするイギリス人男性で、真面目な顔してコメディタッチ、でも内容はなかなかためになることも盛り込まれていて面白い。ただ彼がイギリス人だからなのか動画は全体的にどこか陰気で暗い。

その Misterduncan を YouTube で検索したときに流れた広告が PracticeParadise.com で、 Chad という英語の先生のおじさんがやっているオンラインの英語レッスンのコース。宣伝文句にのせられて $98/year の有料会員になってしまった(10 分前後のレッスン動画が 300~400 本見放題)始めてから二週間くらい経つが、案外楽しくて毎日一本ペースだが続いている。

彼の主張はシンプルで一貫している。「英語が喋れない人は喋る訓練をしていないのが原因だ。口から滑らかに英語が出てくるようになるまでひたすら練習しなさい」これ自体は珍しくもない理屈だが、外国人教師に言われると説得力を感じたのと、まさにちょうど「黙々と自分の好きなタイミングに練習したい、でも伴走はして欲しい」という自分のニーズに合っている気がしたので思い切って金を払った(ちょうど月額 980 円くらいだし)

こういう「能力とやる気がある教師がインターネットの力を最大限に利用して良質な教材を格安で配布したら教育にイノベーションが生まれる」みたいなモデルになるかもしれないサービスを体験しておくのはある意味仕事みたいなものなので、利用する動機がちょっと普通とは異なるかもしれない(だいぶ大げさだが Khan Academy の最初の頃ってこういう雰囲気だったのかな、みたいな妄想をしつつ。もちろん Chad が Sal Khan ほどすごいとは思っていないが)

PracticeParadise.com の気に入っているところは、 nice to have な要素が全然ないところだ。いわゆる pattern practice に類するであろう、瞬間英作文とかリピーティング・シャドウイングとかを Chad と一緒に延々やるだけの動画がずらっと並ぶ。それだけ。上達度チェックの小テストもコーヒーブレイクのゲームもなし。できることが少ないぶん、やるほうも迷わない。空き時間に動画を見ながらブツブツいうだけ。10 分前後だとぎりぎり飽きないし、口を動かすので眠くなったり気が散ったりもしない。あと、レッスンの最後に毎回 Chad が good workout! とか大げさ気味に褒めてくれるのも地味にモチベーション維持の助けになる。

YouTube に広告出して集客してるくらいだから当然有料のはずなのにウェブサイトに Pricing が書いてなくて、メールを登録すると数日間お試し動画のリンクを送ってくるのだけど「いいからはやく値段を見せてくれ!」とだいぶ焦らされた(狙ってそうしてるのだと思う)数日間いかに英語を喋る練習の大事さを説き(彼は English speaking muscle などといっている)話についてきた見込み顧客にようやく値段を見せたときのダメ押しの文句もひねりがあって「あなたはお金を無駄にしたくないので、元をとろうと一生懸命勉強するでしょう。それがこのコースを有料にした理由です」と。そんなこったろうと思ったよ、と内心苦笑いしたものの、最後まで客をもてなそうとする態度はたいしたものだと思う。

なお一旦有料会員になってしまったら、 Thank you メールが送られてきてからはぱったりメールが来なくなった。ウェブサイトや動画の作りの手弁当感とあわせて、このへんのドライさというか、メイン(動画)以外の部分には一切注力しない思い切りの良さみたいなのもけっこう好みだ。

発音図鑑

武井壮がスポーツ上達の秘訣を語ったエピソードがとても印象に残っていて、曰く、「スポーツが上手になるためには、まず身体を思ったとおりに動かせる訓練をしたほうがよい。身体を使う能力が不十分なまま特定の競技の特定の技術ばかりしても、それしかできなくなってしまうし、かえって身体を動かす上では悪い癖がついてしまう」みたいな話。自分の英語学習にとって、発音がこの「身体を動かす能力」にあたるのではないか、と思って、発音の練習をするための教材をいろいろ検討し、昔から気になっていたこのアプリをついに買った。

このアプリはけっこう古株で、昔は 2,000 円以上したと思う。 900 円台まで値下がりしてたので思い切って買った。 3D モデルで舌の動きを見ながら発音練習できるというのが売りで、横向きから見たときはまぁ悪くなかったが正面から見たときは全然よくなかった。これもひたすら舌の動きを見ながら音を聞きながら気が済むまで発音練習するだけ、という単機能設計で、類似アプリにある発音を録音して点数をつける機能とか発音が違うところを指摘してくれる機能とかがないぶん、余計なことを考えずにやれるのがよい。ただ非常に飽きやすいので、飽きたら無理に続けない(嫌気がさしてずっとやらなくなるのに比べたら毎日 30 秒ずつでもやったほうがマシ)、という感じで使っている。

発音の教材については、以前に DVD 付きの本を買ったことがあり、その DVD はなかなか良かった(口の中の舌の動きは当然見えないが、そのぶん正面から見た口の動きはわかりやすかった)しかし DVD というメディアは思い立ったとき気軽に再生して見るのに向かなかった。あと海外留学経験のある同僚が American Accent Training という本を強く薦めてくれてこれにも惹かれたのだが、本 + DVD というメディアでは同じことの繰り返しになりそうなので見送った。

目標と目的

TOEIC 何点以上とか海外でどうこうするとか、具体的な目標をおくのをやめてみた。客観的な指標で英語力が向上しても特に嬉しいことがなく、そういう必要に迫られてもいないので、具体的な目標があったところでどこか虚しく、達成しようという気持ちが出ない。ただでさえ飽きっぽい性格なので、数ヶ月数年先の目標に向かって努力し続けるなんて無理、というのもある。

なので一旦そういう目標は目指さないことにして、その代わりに「練習の質はどうでもいいからとにかく毎日昼休みに動画を一本観る」とか「練習時間や回数はどうでもいいから毎日晩飯後に 41 種類の発音練習をする」とか、機械的にノルマをこなすやり方を試している。ノルマをこなすことそれ自体が目的で、余裕があれば上手にやる、くらいのいい加減さ。おそらく効率は悪く、費やした時間に見合った成果は得られないかもしれないが、別に成果がでなくてもいいや、単に暇つぶしでやってるだけだし、と意識低く取り組んでいる。

Wantedly Open API を試してみた

こんにちは、Quipper です。話聞きにきてくれ!!!

jp.techcrunch.com

www.wantedly.com

FORM 要素の accept-charset 属性について

以下の HTML があるとき、

<!doctype html>
<html>
  <head>
    <meta charset="utf-8">
  </head>
  <body>
    <form action="http://localhost:9292" method="post" accept-charset="shift_jis">
      <input type="text" name="key1" value="ほげ">
      <button>submit</button>
    </form>
  </body>
</html>

このフォームを提出すると、ユーザエージェントはサーバに対し "ほげ" を Shift_JIS エンコーディングで送信するはずであり、実際そのようになる。

この挙動が、どの仕様のどの箇所に基づいてそうなっているのか、いまいちよくわからない。

accept-charset 属性の仕様は http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/interact/forms.html#adef-accept-charset に記載されている。

accept-charset = charset list [CI]
This attribute specifies the list of character encodings for input data that is accepted by the server processing this form. The value is a space- and/or comma-delimited list of charset values. The client must interpret this list as an exclusive-or list, i.e., the server is able to accept any single character encoding per entity received.
The default value for this attribute is the reserved string "UNKNOWN". User agents may interpret this value as the character encoding that was used to transmit the document containing this FORM element.

  • accept-charset 属性は、このフォームを処理するサーバが受け取る入力データの文字エンコーディングを指定する
  • 属性値はスペースかカンマで区切られた文字コードのリストで、クライアントはこのリストを排他的ORのリストとして解釈しなければならない(サーバは受け取るエンティティ毎にいずれか一つの文字エンコーディングを受け入れることができる)
  • 属性値のデフォルト値は "UNKNOWN" という予約された文字列である。ユーザエージェントはこの値を、このフォーム要素が含まれる文書を送信するときに使われた文字エンコーディングであると解釈しても良い

と書いてあるように読めるが、これらの情報からは「HTML 文書自体と異なる文字コードが accept-charset 属性値に指定されたフォームを提出するとき、ユーザエージェントはフォームのデータを accept-charset 属性値で指定された文字コードでエンコードして送信しなければならない」と定められているようには思えない。実際に accept-charset の指定どおりにフォームデータを送信するユーザエージェントがほとんどなのだろうし、それが当然だとも思うが、仕様として厳密に規定された上でそのように実装されているのか、たまたまユーザエージェントの実装者たちが気を利かせてくれているだけなのか、そのへんの確証が欲しいが他にどこを調べればよいかがわからない。

  1. accept-charset の仕様で規定されていて、自分の解釈・理解が追いついていない
  2. accept-charset 以外の仕様で規定されていて、自分が該当箇所を見つけられていない
  3. 仕様では規定されていないが慣習として多くのユーザエージェントがそのような振る舞いを実装している

おそらく 1. で、ひょっとすると 2. の可能性もある。どうすれば確証を得られるだろうか。

参考: HTML form要素 accept-charset属性の疑問点 - 三浦克介 - 情報科学研究科 - 大阪大学 近い内容だが少し違い、いま知りたいことの解決にはつながらなかった。

その他リンク

HTML Document Representation http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/charset.html#doc-char-set

Forms in HTML documents http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/interact/forms.html#h-17.3

Forms in HTML documents http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/interact/forms.html#h-17.13.3

掛け算の定義

Why 5 x 3 = 5 + 5 + 5 Was Marked Wrong — Math Memoirs — Medium

日本でもよくインターネットで「こどもの算数のテストの結果が納得いかない」みたいな話題が盛り上がる。同じような話が海外でもあるというのが新鮮だったので読んでみた。

5 × 3 を 5 + 5 + 5 と書くと不正解で 3 + 3 + 3 + 3 + 3 と書くと正解なのは、掛け算の定義に基づくらしい。a × b は b を a 回足したものだ、と定義されているので、5 × 3 は 3 を 5 回足したものと考えるのが正しく、5 を 3 回足したものと考えるのは間違っている、従ってどちらの計算も結果は 15 になるが、計算過程の考え方において間違った解答なのだ、ということらしい。

理屈はわかったが、どうもすっきりしない。

俺は学校で掛け算の定義をここまで厳密に習った覚えがない。ほとんどのひとがそうなんじゃないかと思うし、ほとんどの教師もそんな風には教えてなかったんじゃないの?とすら思う。定義にまで立ち返って教え教わる、ということがなされていたと思えない。

掛け算といえば九九の暗記とドリルだが、ああいうトレーニングの過程で正しい展開形を意識することなどなかっし、定義に基づく正しい考え方ができているか?を問われたこともなかった。そういう教育を受けて育った親が、こどもの解答用紙をみて疑問に思うのも無理はない。

いまの教育カリキュラムは昔と違っているのかもしれない、掛け算というものを定義から正しく理解することが求められていて、だからいまのこどもは算数において大人世代よりも高い理解水準が必要なのかもしれない。だとしたときに、そのような厳密な理解に至ることが小学校低学年のこどもに可能なのだろうか。俺にはそうは思えない。

教師の力量というよりは、こどもの理解力集中力のほうが年齢的に追いつかず、正しい理解に至れないと思うが、教師のほうも全員がこのことを正しく理解できているとも、理解した上で正しく教えられるとも思えない。なぜなら、その教師もまた俺と同じような教育を受けて育ってきたはずだからだ。

あと個人的に、a × b は a を b 回足したものと考える方が自然に感じられるので、その点でも定義に基づく正しい解答への違和感が強い。なぜ定義と逆の考え方が身についてしまったのかはわからないが、それでいままで問題なくやってこれてしまったのもあり、「定義がどうした、結果は同じなんだから屁理屈みたいな理由でバツをつけるなよ」という気持ちになってしまう。

追記:

さすがにこれは直接コメントしようかと思いコメント読み始めたら、記事の下にはじめから表示してあるいくつかのコメントは軒並みポジティブな反応で「すばらしい!ありがとう!」とか言ってるのに、よくみたら 281 個もコメントついてて「もっと見る」を押して上にでてくるやつはだいたいネガティブな反応だし、それらのコメントへの評価も高かった。

Wikipedia の記事の解説では a と b の順序が大事とは書かれてないだろとか、JavaScript の == と === の話を間違ったやり方で持ち出すなとか、いろいろ。言いたいことすでに他の人たちがこれでもかと言ってそうなのでコメントするのはやめた。

なんか海外でもやっぱり同じ反応なんだなと思ったのと、Medium のコメント表示の仕方になんとなく作為を感じて嫌だなと思った。単に投稿日時順で、長い反論より great article, thanks! みたいなのがはやく投稿できるから先頭にきてるだけ、なのかもしれないけど、ふつうこういうのってコメントについた評価の高い順とかに並べると思う(「もっと見る」なしで見られる位置なら特に)