@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

Web Operations Weekly issue 6

Web Operations Weekly Issue 6: March 18, 2015

今回は内容が盛りだくさんだった。


OpenBSD のデフォルトWebサーバが Apache, nginx を経て httpd という自前のものになった顛末と httpd 自体の紹介をしている論文。おもしろかった。

前半の歴史と動機が OpenBSD らしいなと思った。後半はリファレンスマニュアル的なのでおもしろくない。著者はドイツ在住だけど日本の IIJ とも仕事をしたことがある、とあってちょっと驚いた。


パスワードはすべてワンタイム方式になり NFC で端末タッチでモバイルからPCにパスワード転送してログイン、みたいな未来を想像した(あえてBluetoothではなく)


マーケティング用語の略語まとめが便利だった。


サイト全体を HTTPS にしたことでサインアップ時の HTTP → HTTPS へのリダイレクトが無くなり、その結果1日のサインアップ率が最大10パーセント向上したらしい。興味深い。


てっきり物理サーバ使う方がお金かかるのかと思ってた(運用の人件費も含む)ので、移行できる体力がでてきたら勝ち組ってことなのかと思ってたらそういう話でもないようだった。


Ilya Grigorik 個人ブログなのに載っててさすがすごい。おれは webops weekly で満足してるからリストアップされてるブログ購読はしなくていいかな、と思った。

知見は Evernote ではなくブログに書いた方がよい

より正確に言うと、知見はプライベートな領域ではなくパブリックな領域に書いた方がよい。プライベート領域は Evernote に限らないし、パブリック領域もブログに限らない。

パブリックな領域に書く場合、プライベートな領域に書くのに比べて第三者の目を意識するぶん文章を推敲する機会が増える。

単に読み直すだけでも頭の整理に効果的だが、さらに正確を期すため調査や検証をすることもあるだろう。プログラミングのことであれば検証コードを書くとか、ツールのことであればドキュメントやソースコードを読むとか。そうすることにより、周辺領域も含めて理解が深まる。

また、公開に耐える内容にするために一般化する必要もあり、その過程で問題の本質をより正確に把握できる。

つまり、パブリックな領域に書く方が自分自身の勉強になる。

もう一つ、パブリックな領域で公開することで、他人が書いたより良い情報と競わせられる、というのがある。

過去に自分がメモしたことを探すとき、「前にメモしたあれなんだっけ」と探すための糸口を覚えていることもあれば、メモしたことすら忘れてしまって Google で検索したら自分のメモがヒットする、ということもある。

後者の場合、望む情報が得られれば自分のメモがヒットしなくてもよい。パブリックな領域にあるコンテンツならば検索エンジンが「より良い情報」を判断してくれるので、過去の自分が知っていたのより良い解決策に出会えるチャンスがある。

プライベート領域のコンテンツは原則その中にあるものしか探せないので、新しい知見と出会う可能性はない。

ただし、Evernote が Context で「外」の情報との関連付けをし始めているように、プライベートからパブリックへの一方通行の通り道が今後整備されて、情報がどこにあるかはどうでもよくなるのかもしれない。

Android 5

久しぶりに Nexus 7 を起動したら Android 5 にアップデートできたのでアップデートした。

Material Design を実際に指で触ってみると、これはいいものだと思った。レビュー:Android史上最高の" L"、初めてiOSの"触感"を超えた | アプリオにある「触感」が確かにとても優れている。これは Web でデモをみたり、マウスカーソルごしにクリックしたりするのではわからないことだった。タブレットではなくスマートフォンで使ったらもっと良いんだろうなと思った。

emacsclient で開きまくったバッファをまとめて閉じる

ターミナルのシェルからemコマンドを使って Emacs を開く、というのを非常に頻繁に使っている。アプリケーションのルートディレクトリを Emacs で開いて dired でファイルを探す、みたいな操作。 Emacs 内から目的のディレクトリ(のバッファ)を探すより手が慣れてる分はやい。

これを数日やってると emacsclient で開いてるバッファがとても多くなる。 Git のコミットコメントも Emacs (emacsclient) で書いているので、 server-edit (C-x #) でバッファを閉じると直前に開いていたバッファではなく最後に emacsclient で開いたバッファが最前面に出てきたりしてちょっと不便だった。

C-x # を何度も押すのは指が疲れるので、まとめて閉じるような elisp を書いた。

(while (not (string= "No server editing buffers exist" (server-edit))))

;; 意味もなく loop マクロを使ってみたバージョン
(loop for i by 1
      until (string= "No server editing buffers exist" (server-edit)))

Mobile Web Weekly issue 48

Mobile Web Weekly Issue 48: March 18, 2015

これも Cooper Press が出してるメルマガで、モバイルアプリ開発とくにハイブリッド系(PhoneGap/Cordova 等)の話題が多い。 HTML メールのデザインが他に比べて主張が強く、独特な印象。いろいろ実験しているのだろう。

Designing Navigation On Mobile: Prototyping With Keynote

モバイルアプリのプロトタイプ・モックアップ作成にプレゼンテーション用アプリの Keynote を使う、というもの。これはなるほどと思った。

  • いまは無料で手に入る
    • 高価であれ廉価であれ専用ソフトウェアを購入する必要がない
  • 使い方が簡単で学習が容易
    • ...なんだと思う、だって Apple 版の Microsoft PowerPoint なわけだし、パワポは仕事でコンピュータを使うひとたちのうち IT リテラシが最も低い層でも使えることを想定して作られているはず
  • アニメーションを使えば「動き」のプロトタイピングも実現できる
    • あの Zach Holman をして「アニメーションは使うな」とひどい言われようだった機能が日の目を見たようで「おぉ」と思ったのもプラスポイント

Keynote はスライドを作る必要があるときにしか使わないので毎年そういう時期がくると上手に使えず苦労し、普段から練習しておかなかった自分を呪うのだが、こういう風に応用して使うのはいいアイデアだ。

Push Notifications on the Open Web

へーおもしろそう、と思って読み始めたがけっこうな分量があり、しかも要素技術の Web application manifest や Serivce worker についても触ったことすらない状態で、それらについて学んでいるうちに力尽きてしまった。 GitHub Pages で作った静的ファイルのみのいろいろ実験用スペースに欲張って独自ドメインをあててしまったら HTTPS 接続できず、そういうののやり方を調べたりと脱線しすぎた。