@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

Node Weekly issue 85

Node Weekly Issue 85: May 7, 2015


RedHat のブランドに惹かれて読んだが良い記事だった。冒頭まさに自分もこの一年くらいで似た状況になってきているなと思った。

比較の部分も特筆することはないが地に足がついている感じ。なにより、「言語レベルで優れた機能を多く有する Scala vs フロントエンドとの親和性やサードパーティライブラリの充実度合い、コミュニテイの活発さなど実用面で有利な Node.js」という対比の図式がわかりやすい。

こういうのを読むとやはり「次の言語」としては実用重視ではなく「言語レベルで優れた」ものを選ぶべきなのかな、という気がしてくる。必要に迫られればなんであれ実用レベルのスキルは嫌でも身につくはずで、しかしそういう機会を得るためにきっかけとなる一歩をまず自ら踏み出さなければならないからだ。

インプットとアウトプットのバランス

インプットとアウトプットのバランスを保つのは難しい。

何かをインプットできている、つまり何かを学習できている状態は、意欲があるということなので良い状態だといえる。

意欲が高まりインプットが増えるにつれて、自然とアウトプットの量も増える。これも良いことだ。

しかしアウトプットには何かしらの反応があり、これが良くない。それは可視化された他者から自分への関心・注目そのもので、強い依存性と中毒性がある。

知らず知らずのうちに、でもあっという間に、目的と結果が逆転する。学びたいことがあってインプットし、それを整理して記録するためにアウトプットしていたはずなのに、いつしか反応欲しさにアウトプットし始め、そのためのネタ探しのためにインプットするようになってしまう。

ニュースレターや本を読んだ感想をブログに書き始めたのもあくまで自分がやったことの記録を残し記憶を補完するためだったのに、いつの間にか反応を見越してさほど興味が無いことにも言及してしまったり、素直な感想を「盛って」しまっていた気がする。改めて自戒したい。

アルゴリズムが世界を支配する

シグナル&ノイズのレコメンドで見かけて買った気がする。そちらよりは面白かった。

NASAで開発されコールセンター業務効率化の会社がアルゴリズムにした、人間を文章の組み立て方の特徴で数種類のパーソナリティーに分類する手法の話が一番面白かった。心理学者が理論を組み立てたが実装はIBMで翻訳ソフトウェアの研究をしていたエンジニアが機械学習を使って力技でやった、とか、いかにもありそう。

全般にウォール街嫌い・シリコンバレーベンチャーびいきの傾向がある気がする。原著が書かれたのは2012年でこの本が書き上がるのに2年を要したとあるので、おそらく本を書き始めた2010年ごろはアメリカはまだリーマンショックから立ち直ってなかったんだろうな、とか裏読みのひとつもしたくなる。

アルゴリズムという言葉にはなんとなくムズムズする。ウォール街のクオンツたちが金融取引のために書くコードはそう呼ばれるにふさわしいのだろう。ただ自分のような平凡なプログラマが日々書いているコードとは別世界の存在のようにしか感じられない。

なので、
プログラムを書ける人間にとって 、未来の可能性は無限にある 。複雑なアルゴリズムを理解し組み立てることができればなお良い ─ ─世界を征服できる可能性がある 。
なんて言われても白けちゃうよなぁ、と思った。

あと、アルゴリズムによって多くの職が(専門的なものもそうでないものも)ボットに奪われるかもしれない、と警鐘を鳴らすようなことも書いてあるが、プログラミングの仕事も例外ではない、とは言わないのは不思議だった。あれほどアルゴリズムの万能性を讃えるなら単純なコーディングなんて真っ先にとってかわられるだろうと予言するのは簡単なはずで、「いやいやソフトウェアというものはボットに書けるほど単純ではないのだ」とか「ソフトウェアの難しさはコーディングそのものではなく開発プロジェクトにあり、プロジェクトとはつまり人と人との関係そのものなのでボットだけではまだ解決できない領域なのだ」みたいな深遠なる考えに裏付けられてあえて言及していないようにはとても思えなかった。

アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書)

アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書)


Ruby Weekly issue 244

Ruby Weekly Issue 244: April 30, 2015


全体的に同意できる。API 書くのに Grape 使ってるけど結局足回りの部分で Rails があったほうが便利なのを実感して Grape on Rails にしたのでなおさら。本来 ERB テンプレートで HTML をレンダリングするのがデフォルトなフレームワークだから JSON API 専用として使っていくには多少のノウハウがいるし、工夫の余地があるぶんズレもでやすいので rails new --api というデフォルトが用意されるのはよいことだ。

本題と関係ないが cement って動詞は知らなかった。


お金かかるのかわからないけど便利そう。


いいんだけと文字種とか文字列長とか変更したくなると思うけどなぁ。


Extract して Gem にしてリリースしたぜ、まではまだしも(でもこの人が書いたコードでないんだとしたらモラル的にどうなの?って気もする)、オリジナルから変更した部分が結構あって、軽量で互換に価値があるんじゃなかったのかなぁ、と思った。より良いと思うものを提案するためのデモンストレーションが狙いならわかるが。

Mobile Web Weekly issue 54

Mobile Web Weekly Issue 54: April 29, 2015


自明っぽすぎて実は認識にずれがあった、とか、ありそう。開発だけでなく関係者のコンセンサスとっておいて用語集のwikiページに書いておくとかするといいかもしれない。具体的な端末名をターゲット例として挙げるのもわかりやすくていいかもしれない。