毎年一回春先に、年間でも数えるほどしか関わらない他部署と合同で行う作業がある。これまでに3回、うち2回は実作業の担当者として参加し、毎回プロジェクトマネジメントが破綻していること、その結果として現場にしわ寄せがくることに心の底からうんざりしていた。
今度こそ過ちを繰り返すものかと決意だか怨念だかよくわからないようなものを心に抱き、次の春先に向けて例年とは比較にならないくらい早くから準備をし始めた。正式にプロジェクト化することを起案し、双方の部署からプロジェクトリーダーをアサインさせ、すべてのステークホルダーをリストアップして体制図を作り、主要なステークホルダーを招集してキックオフミーティングを開催する、という具合(まだ途中だが)
体制図を作って責任の所在を明らかにして、とか、極めて政治的で大嫌いなやり方だと思ってきたけど、その割に自分でも自覚するくらい気合を入れて取り組んでいるし、なんなら楽しんですらいる。意外な一面をみたような気もするし、その案件に対する恨みつらみが溜まりすぎていて復讐のつもりなのかという気もする。
恨みの根源はだいたいわかっていて、払うべきコストを払わないフリーライダーが許せないということだ。利害が大きい関係者が調整でも実作業でもコストを多く払い、そうでない関係者も相応のコストは払う。それが当然だと思うのだが、ずるい奴らがうまいこと汗かき仕事を押し付けて、真面目な人が損をする。そういうことが、無自覚なのかもしれないが行われてきた。少なくともおれの目にはそのように見えていて、そのようなアンフェアは許せない。許さない。許さないためにも、ちゃんとプロジェクトマネジメントをしなくてはいけない。
やはり結局、おれのモチベーションの源泉は「アンフェアな物事への怒り」なんだろうな。