@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

Assist Lesson

ミスターヒップホップと。九月上旬以来か。最近はこの人を見かけると Assist Lesson で予約する。どうせ話が広がるのだから、最初からそのつもりで臨むほうが気を揉まなくて済む。

「よう久しぶりだな、なんだまた Skype を使ってるのか」おれは MyStage 派というイメージが強いのだろう。こっちのほうが安定するんです「ああ、そうだったな。最近はどうだ?」九月と十月はアクティブに過ごしました、十月は 5km マラソンにも出ました(完走証を見せる)「スゴーイ」

そこから彼が fun run に参加したときの話。彼の奥さんは銀行員で、彼と息子たちが従業員の家族など向けの fun run に参加した。奥さんからは「三位以内に入るな」と言われていた。三位までには、顧客の家族を入賞させたい意図があったから。実際のところ彼は「3km 時点で死にそうだった、タクシーを拾いたかったぜ」と言ってたが、三位で走ってたら息子が「父さん、僕ら三位だ、止まったほうがいい、ママが言ってた」と。「お前は四位でゴールしたことは良かったと思うか?」うーん難しい質問だ、君一人で走ってたなら、悪目立ちして奥さんに恥をかかせないために四位でゴールするのは正解だったと思うけど、息子たちの教育を考えると・・奥さんが、重役や上司の家族を優先したいと思って「忖度」させたなら、あまり良くないかもなあ、と思ったが「いや、三位までに入ったのはクライアントの家族だ」あー、それならもっと理解できるし、まあリアルな大人の世界を垣間見るって感じで、そこまで悪影響ないかもね。ほんとこの人はサラッと鋭い質問を投げかけてくる。

「さて、今日は何の話題だ?」いや、単に say hi したかっただけだよ。「そうか、じゃあ・・・」と少し考えて、「最近日本であった大きな出来事は?」選挙かな。自民党が大敗したよ。「らしいな」から、なぜか日本の国政の話や政治家の話を延々と。日本人相手にも滅多に、いやほぼ全く政治の話などしないのに、なぜフィリピン人の英語教師と議論しているのか、シュールだ。自民党の大敗を「日本にとって良いことだと思うか?」うーん、良いことだと捉えている。以前は自民党ともう一つの党が連立して過半数を維持してたから法案は自由に通せたけど(この辺は正しい語彙を全然知らないのでヤクザな言い回しだったと思う)、今は過半数を割った。もう一つ、以前は十人に満たなかったけど三十人くらいに増えた政党があって、「そこが(なんて言ってたかな)決定的な役割を果たすようになるわけだな」そう。で、その政党の党首が、自民党に全面賛成も全面反対もしない、法案ごとに是非を議論しましょうというスタンスの人だから、ね。

続けて首相の話だったかな、「イシバが次の総理になりそうだという噂をニュースで見たときに何かに似てると思ったんだよ、で調べてみたら、アンパンマンそっくりだよな!」ははは確かに、Skype に画像まで貼ってくれた。あとは、「次の総理が自民党以外から出る可能性もあるんだろう?」そうなんだよ。で、対抗勢力の立憲民主党の党首が、以前の民主党が政権をとっていたときの最後の総理である野田さんでね、当時の民主党はひどい政治をしたと評判で、だから野田さんはそれを踏まえた政治をするかもしれない「聞いたことあるぜ、ワタシは前任者の尻拭いをさせられたって感じの。でもな、それが国のトップの仕事だろうよ?」もちろんそりゃそうだけどね、当時の日本国民が民主党政権に高すぎる期待を持っていたのもあったと思うな。「もしノダが次の総理になったら、汚名挽回のチャンスだな。ワタシはちゃんと総理大臣の役割を果たせると証明する絶好の機会だ」そうだねえ。

「自民党が大敗した理由はなんだと思う?」汚職?money scandal「kickback scandal か」そうそれ。「でもアベのころからスキャンダルは色々あったよな、サクラとか、アベの奥さんが関与したものもあった」あったねえ。「アベのあとはえーとスガ、そのあとキシダがきて、みんな最初は人気があるけどだんだん人気が落ちていくよな」そうだねえ。「イシバは二つの主張でよく知られているよな。台湾の独立支持と、アジア版 NATO の創立」へーそうなんだ、国防に一家言あることは知っているよ。「どっちもチャイナと習近平はいい顔をしないだろうな。来月、イシバとシージンピンが会談するそうだが、見ものだな」それまで石破さんが総理でいられたら、ね「なに、変わる可能性あるのか?」彼の敵は野田さんだけじゃないからね。自民党内部にも敵が多いという噂だよ「なんで身内に敵が多いんだ?」んー、彼は以前から「与党内野党」として知られていて、自民党の多数派と違う意見をいうから国民からの人気はあるけど身内の味方が少ないって話だよ「なるほどな、政治には仲間が必要だからな」

などなど、「スマートでインテリジェント」な話題を堪能して終了。「良い夜を、そして keep running」走り続けろ、はランニングを指していったのだと思うけど、英語の学習を続けることや、人生そのものに対しても当てはまる、かっこいい締めくくりの言葉だ。