@kyanny's blog

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Android 10 ファーストインプレッション

Pixel シリーズからロールアウトされると聞いたらアップデートしないわけにはいかない。

トラブルっぽいもの

スクリーンショットの保存に失敗するようになった、が、今もう一度試したらできてしまった。ダメだったときの挙動は、撮影はできるが、 9 の頃は撮影後数秒するとスクリーンショット画像の共有や編集を促す通知が出てきたところで保存に失敗しましたというエラー通知が通知エリアに出る、という感じ。予想としては、アップグレード処理の中でスクリーンショットを保存するストレージ領域のパーミッションが意図せず変更されて書き込み不可になった、とかかなと思っていたが違ったようだ。アップデート直後にシステムのバックグラウンドでいろいろ処理が走っていて、なにかリソース競合とかでも一時的に起きていたのかもしれない。

モバイルネットワークの名称?が Sprint になり、 plus.acs.jp.v6 という APN プロファイルがデフォルト設定されていて、モバイルネットワーク通信ができなくなった。ソフトバンクで iOS で契約してる SIM をさしてるので、前に自分で設定した jpspir という APN に変更し直したら 3G 接続している表示になった。 9 のときは 4G 接続できてたので明らかにデメリット。でも今のところ 3G というほど遅くは感じない。これも昼過ぎに見たら 4G に繋がってた。ネットワーク側の一時的な問題だったのかもしれない。

ダークモード

ダークモードについて、 9 のときから一部アプリで有効にしていたり、 macOS Mojave もダークモードにしてるし、デスクトップ版でも Google Keep とかダークモードで数ヶ月使ってきたが、現時点での自分の結論として、「画面に映るあらゆるものがダークモード化されない限り、白いコンテンツとのコントラストがきつくなるせいで余計に見づらい・疲れるので、ダークモードあまり便利ではない」と思っている。ブラウザと頻繁に切り替えて併用するようなツール類は全体的にそうで、プログラム読み書きするときのエディタやターミナルなどはずっと黒い世界に閉じこもっていやすいのでダークモードと合うだろうし、 YouTube とかも基本的にその中で回遊して時間を過ごすのでダークモードの目に優しさが活きる。

という立場からすると、 10 になってシステムの UI テーマがダーク「テーマ」にできたとしても、結局 Google 検索で開いたウェブサイトが白かったらあんまり意味ないと思う。

ダークモードの実装で秀逸だと思うのは Twitter アプリと Day One の iOS アプリで、日没時に勝手にダークモードになる。これは他のアプリとのコントラスト問題は解決しないが、勝手に変わるのがミソで、あ、もう夜なんだな、と「一日の移ろい」を感じられるので、侘び寂びというか趣があってとてもよい。 10 のアップデートでぜひとも「日没時にダークモード」機能をつけてほしい。これだったらコントラストがきつくても「まぁ、もう夜だしな。あんま仕事っぽい画面見るなってことか」と納得できそう。

ジェスチャーナビゲーション

iPhone X 系のパクリっぽいやつ。 iOS と Android の大きさ違いの一つであった「戻るボタン」がなくなる機能。 iPhone X 系を使ったことがほぼないので戸惑うが、まぁ慣れれば悪くはなさそう。もともと iPhone の、左端から右へスワイプで Safari の「戻る」などのジェスチャーは愛用していて、 Android もそのほうがよいと思っていたので。ただし、右端から左へスワイプでも「戻る」なのはよくないと思う。 Android の思想的に「進む」は無いみたいなので仕方ないのかもしれないが、逆方向の操作をしたら逆の振る舞いをするほうがユーザーにとってもわかりやすいと思う。

なおこのアップデートによって Pixel 3a 従来の「2ボタンナビゲーション」が実はこっそり劇的に使いづらくなっていた。ホームボタンを上にちょっとスワイプして「すべてのアプリ」を表示したとき、従来はそこからさらに(指を浮かせないまま)左にスワイプすると、以前使ったアプリへと高速でだだーっとページ送りみたいにして切り替えることができたのだが、 10 にしてからは「一回左にスワイプするごとに一個前のアプリに戻る」みたいな挙動になり、数個前のアプリへ高速で切り替えることができなくなった。これは不便で、無意識にやってたジェスチャーが期待した振る舞いをしなくなったのでストレスが高い。なんとなく、ますます「2個以上前に使ったアプリの切り替えなんて手でやらずに Google アシスタントにやらせろよ」というメッセージを感じる。

なおジェスチャーナビゲーションして戻るボタンが消えることで画面表示領域が広がったりするのか?と思ったが、「アプリによる」。設定アプリは戻るボタンのエリアが透過になるのであまり変わらず、 Chrome は戻るボタンの領域分だけ縦に画面が広がった。

最近なにかスマホ機能関連の記事で、たしか Android だった気がするが、スマホの画面の前で(画面に触れずに)手をひらひらとジェスチャーするだけで操作できる機能の話題を読んだ記憶があり、てっきり 10 のジェスチャーナビゲーションがそれだと思っていたので、 10 アップデート後にいきなりスマホの前で指をひらひらさせてみて、何も起こらなくて首をかしげたりもした。あれ何の機能の話題だったのか思い出せなくて気になっている。

その他

10 にアップデートし終わって起動後に、新機能紹介のチュートリアルとか何も始まらなくてちょっと面食らった。 iOS はだいたい何かしらあるので、 Android は潔いというか、もうちょっとアピールしてもいいんじゃないの?と思ったりもした。

充電中のバッテリーのアイコンがちょっと変わった?とか、地味なところにもいろいろ手が入っている。上部のドロワー?を引き出したときバッテリー残量が % から「何時何分まで(バッテリーが持つ)」という表示になったのは、別に嬉しくない気がするけど、まあ Google がこっちのほうがいいというのだからたぶん、こっちのほうがいいのだろう。

電源ボタン長押しで出る再起動とかスクリーンショットとかのメニューの一番下に「緊急通報」ていう赤い米印みたいなのができたけど、押したら何が起こるのかちょっとどきどきするので、こんないい場所に出てこなくていいのに、と思った。押してみたらなんのことはない、単に電話かけるダイヤル画面が出た。

異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

同僚(外国人)がこれの原著を読み始めたというので日本語版があるか調べたらあったので買ってみた。

原著はこの本。

The Culture Map: Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

The Culture Map: Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures

罪を犯した人を「仕方ない理由があったのだ、本人の意思ではない、だから罪はない」などとかばったり、一方で罪を犯したわけでもない人を「言動が不適切だ、マイノリティへの配慮が足りない、そのせいで傷つく人がいるのだから悪だ」などと糾弾したり、とかく世間はこの世を、誰かにとっての暮らしやすさを犠牲に他の誰かの暮らしやすさを獲得するようなやり方で変えてばかりで、トータルでみたら結局マイナスになってんじゃないの、という気もする。インターネットは世界を狭くしたが、このように誰もが自分の意見を世界に向けて発信でき、他の誰もがそれに直接反応できるような状況は、果たして世界を良くしたといえるんだろうか?SFによくあるディストピア社会のひとつが現実化しつつあるような、なんともいえない嫌な感じがする。誰も飛び抜けて不利益を被らないかわりに全員が等しくやや不幸な世界が均衡点なのだとしたら、人類の歴史は残念としかいいようがない。

音声入力は便利だけど、おれが書く文章は仕事以外だとだいたいこんな感じのばかりで、声に出したい内容ではないから音声入力を使いづらいのが残念だ。

Gboard の音声入力が便利になった

これがとても便利で、便利さを伝えたいので動画を撮った。しかし片手で撮影しながら片手で操作するのは難しくて操作がやけにのろくなり、あんまり便利そうに見えない。実際はこれでタスク管理アプリにさくさくタスク追加したりするとき便利。

Android の音声入力は改行や空白を入力しづらいのが難点で、文章の入力には向かなかった。キーボードに切り替える手間が煩雑だった。 iOS の音声入力は「かいぎょう」と言うと改行される仕様で、あまりイケてはないけどマシではあった。

Gboard の音声入力はキーボードのほうで改行なりなにか入力すると音声入力が止まるので都度マイクのボタンも押さないといけないが、「かいぎょう」よりは楽というかまともな気もする。

画面録画アプリでマイク音声も拾う状態で録画中だと Gboard の音声入力はすぐに停止してしまって使えなかった(というか音声入力自体が?)録画アプリのほうがマイク入力をとってるから、とかなんだろうか。 AZ スクリーンレコーダーと Google Play ゲームの録画機能いずれも同様に音声入力は併用できなかった。おかげで冒頭の動画を撮影するには他の端末のカメラで撮る必要があった。

ゆうちょ口座再発行

ゆうちょの口座が必要になり、作りに行った。

一人一口座だそうで、過去に口座作ったことありますか?と聞かれ、あるが、

  • 通帳なし
  • キャッシュカードなし
  • 暗証番号も不明
  • 届出印も不明
  • 姓が変わっている
  • 住所が変わっている

というハードそうな条件にもかかわらず、新旧氏名住所を紙に書いてるあいだに窓口の端末であっさり口座が特定でき、「京都にお住まいだったことは…?」など、先回りして忘れてた部分もヒントをもらえ、書類を二三枚書いただけでものの30分で再発行手続きが済んだ。キャッシュカードの暗証番号通知も合わせてできた。

通帳やキャッシュカードが書留で届く一週間から十日の間はまだ口座は使えないけど、想像以上にあっさりできて良い意味で驚いた。

キャッシュカードの再発行には手数料1000円ほどかかるが、新しい口座を開く→古い口座の照会をしてヒットしたら残高を新しい口座に振り込み古い口座は閉じる、という手続きを踏むと、窓口にもう一度くる必要はあるが手数料なしで済む、というオプションまで提示してもらった。手数料払っても構わないし窓口にくるのも億劫かと思って再発行にしたけど、書留を受け取るほうが面倒だったかもしれない。

学生時代に住んでた京都の住所、番地や部屋番号はさすがに忘れてたり覚え間違ってたけど、けっこう覚えていてこれも自分で驚いた。アパート名が長いのでよくすらすらと出てきたものだ。