題名が良いのでずっと気になっていた。ももクロメンバーその他が扮する高校生たちが部活の演劇を通じて成長する姿を描く青春映画。ももクロには興味無くて、先生役の黒木華を観たくて観た。
その黒木華がとても良かった。実に良かった。吉岡先生が一番青春してると思う。あのキャラクターに一番感情移入してしまうのは、自分の年齢をさせられる。
今となってはかなり売れた吉岡里帆、伊藤沙莉、芳根京子らが脇役で出演しているのも興味深いポイント。だが、吉岡里帆は見てすぐわかったが伊藤沙莉はあとで言われて「そういえばあのへんで映ってたのがそれか?」とかろうじて思い出せる程度、芳根京子に至ってはどのキャラだったか思い出せないくらい印象に残っていない。にもかかわらず公開当時のWebサイトをみると吉岡里帆だけキャスティング一覧に顔と名前が無く、当時の無名っぷりと事務所の力関係を想像した。
「幕が上がる」という題名について。演者たちの物語なので舞台の上からの視点のことであり「打ち上がりもの」作品ではあると思うが、最後の舞台に自らは立たず演出家として舞台袖から見守る主人公の立場からみると「打ち上げもの」であるとも言えて、おれは後者の視点の解釈のほうが好きだ。