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@kyanny's blog

Write down what I learnt. Opinions are my own.

掛け算の定義

Reading

Why 5 x 3 = 5 + 5 + 5 Was Marked Wrong — Math Memoirs — Medium

日本でもよくインターネットで「こどもの算数のテストの結果が納得いかない」みたいな話題が盛り上がる。同じような話が海外でもあるというのが新鮮だったので読んでみた。

5 × 3 を 5 + 5 + 5 と書くと不正解で 3 + 3 + 3 + 3 + 3 と書くと正解なのは、掛け算の定義に基づくらしい。a × b は b を a 回足したものだ、と定義されているので、5 × 3 は 3 を 5 回足したものと考えるのが正しく、5 を 3 回足したものと考えるのは間違っている、従ってどちらの計算も結果は 15 になるが、計算過程の考え方において間違った解答なのだ、ということらしい。

理屈はわかったが、どうもすっきりしない。

俺は学校で掛け算の定義をここまで厳密に習った覚えがない。ほとんどのひとがそうなんじゃないかと思うし、ほとんどの教師もそんな風には教えてなかったんじゃないの?とすら思う。定義にまで立ち返って教え教わる、ということがなされていたと思えない。

掛け算といえば九九の暗記とドリルだが、ああいうトレーニングの過程で正しい展開形を意識することなどなかっし、定義に基づく正しい考え方ができているか?を問われたこともなかった。そういう教育を受けて育った親が、こどもの解答用紙をみて疑問に思うのも無理はない。

いまの教育カリキュラムは昔と違っているのかもしれない、掛け算というものを定義から正しく理解することが求められていて、だからいまのこどもは算数において大人世代よりも高い理解水準が必要なのかもしれない。だとしたときに、そのような厳密な理解に至ることが小学校低学年のこどもに可能なのだろうか。俺にはそうは思えない。

教師の力量というよりは、こどもの理解力集中力のほうが年齢的に追いつかず、正しい理解に至れないと思うが、教師のほうも全員がこのことを正しく理解できているとも、理解した上で正しく教えられるとも思えない。なぜなら、その教師もまた俺と同じような教育を受けて育ってきたはずだからだ。

あと個人的に、a × b は a を b 回足したものと考える方が自然に感じられるので、その点でも定義に基づく正しい解答への違和感が強い。なぜ定義と逆の考え方が身についてしまったのかはわからないが、それでいままで問題なくやってこれてしまったのもあり、「定義がどうした、結果は同じなんだから屁理屈みたいな理由でバツをつけるなよ」という気持ちになってしまう。

追記:

さすがにこれは直接コメントしようかと思いコメント読み始めたら、記事の下にはじめから表示してあるいくつかのコメントは軒並みポジティブな反応で「すばらしい!ありがとう!」とか言ってるのに、よくみたら 281 個もコメントついてて「もっと見る」を押して上にでてくるやつはだいたいネガティブな反応だし、それらのコメントへの評価も高かった。

Wikipedia の記事の解説では a と b の順序が大事とは書かれてないだろとか、JavaScript の == と === の話を間違ったやり方で持ち出すなとか、いろいろ。言いたいことすでに他の人たちがこれでもかと言ってそうなのでコメントするのはやめた。

なんか海外でもやっぱり同じ反応なんだなと思ったのと、Medium のコメント表示の仕方になんとなく作為を感じて嫌だなと思った。単に投稿日時順で、長い反論より great article, thanks! みたいなのがはやく投稿できるから先頭にきてるだけ、なのかもしれないけど、ふつうこういうのってコメントについた評価の高い順とかに並べると思う(「もっと見る」なしで見られる位置なら特に)