Evernote 使いこなし術ブログ記事を読み漁ってて、「情報のアウトプット先はブログに集約する。 Evernote はアウトプット前の情報の置き場」という使い分けが紹介されていて、なるほどと思った。おれの感覚と近いけど、言語化できてなくてしっくりきてなかったことが言語化されていた感じ。
ブログにアウトプットすることが「完了」で、 Evernote でも「メモ」でも、メモツールに情報を書く・ストックするのは、ブログに清書するまでの暫定の置き場であるという考え方。これはおれにはしっくりくる。 Evernote を使っていて一番気持ち悪かったのが、作業場と終着駅が同じ場所なので作業用の一時的な情報と確定した情報とが混ざることへの違和感だった。要は、 Evernote を、自分にとって有益な情報を貯めていく場としてふさわしく思えなかった。
「有益な情報をストックする場はブログ」と決めてしまえば、 Evernote との使い分けで悩むことはなくなる。全部ブログに書けばよい。公開できない情報も、情報そのものは Evernote なり Google Drive なり、認証が必要な場所に保存しておいて(自分しかアクセスできないように権限をしぼって)、そのリソースへの URL だけブログに書けばいい。検索でひっかかるように・あとで探すとき何の情報かわかるように、概要も短くブログ記事に書いておけばなおよい。秘匿したい情報は公にせずに、ブログを検索すれば自分にとって必要な情報は全てアクセスできる状態を作れる。
別の考え方で、メモツールを Gmail のインボックスに、ブログをアーカイブに例えることもしっくりくる。おれは「アーカイブ」という機能(の思想)が大好きで、「削除したくないけど視界からは消したい」という、一見たいしたことないけど人間の認知や集中力に大きな影響を与える要望に答える素晴らしい機能だと思っている。インボックスを「いま、集中すべきこと」がある場と考えると、インボックスからは「いま集中すべき情報」以外は取り除きたい。でも削除してしまうとあとで必要になったとき困るので、消したくない・消せない。
このジレンマはメモツールにおいても、ある。メモツールを作業場として使うと、「いま集中すべき情報」だけがあって欲しいし、メモツールを空にすることを目標にしたい。そこに長く保存すべき情報も置いてあって視界に入ると、ノイズになってしまう。メモツールにもアーカイブが欲しい。そこで、ブログに書くことを「アーカイブ」に見立てて、ブログに書いたらメモツールからはその情報を消す。その情報を使った作業はもう完了しているし、ブログを探せば情報は見つかるので、安心して消せる・メモツール内に無理して残しておく必要はない。
メモツール内にフロー情報とストック情報が混ざっていてノイズを感じるのは、不思議と Evernote よりも「メモ」のほうが強く感じる。おそらく「メモ」のほうが、一時的な作業用の情報を書いて思考する用途で多く使っているからだろうし、 Evernote のほうが単体の「ノート」の独立性が高く感じられるので、ひとつの「ノート」の中で作業・思考しているときそれ以外のノートの情報をシャットアウトしやすい傾向があるのかもしれない。突き詰めていけば、 Evenote でならむしろ雑多な情報が混ざってる状態であっても、気にせずにノート内の作業に集中して使えるようになるのかもしれない。