@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

哲学的な何か、あと科学とか

shelff で届いた本の読了一冊目。難解で専門的な話を易しく噛み砕いた読み物系の本。

「哲学」というワードにひかれて選んだが、哲学の話は少なめ。科学の話、特に量子力学の話が多い。マイケルソン・モーリーの実験って大学のときにやった気がするなーとか、多少の懐かしさはあった。

「科学の限界」みたいな話とか、「公理と理論と解釈の違い」とかを知れたのはよかった。が、コペンハーゲン解釈のあたりは読んでてずっとイライラした。多世界解釈そしてパイロット解釈を読んで多少溜飲は下がったものの、文章が軽快を遥かに通り越して軽薄なので、自分の無知や頭の悪さをバカにされてるような気持ちになってきて気分が悪かった。著者の意見ではなく単なる語り部に過ぎないわけで、責めるのはお門違いなのはわかっているが、それをわかってあえてからかうような書きっぷりをしてるんじゃないかと疑いたくなる。

五章の後半(どこでもドアの思考実験)は最悪で、他の章と違って先人の理論や解釈に基づく話なのか著者の創作・妄想なのか不明(出典が明らかにされてないのでおそらく著者オリジナル)だが、グロテスクで趣味が悪く、よくわからない理屈で納得感あるロジックもなく、何を読まされているんだろうと愕然としたが、残りわずかなので我慢して最後まで読んだ。