@kyanny's blog

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ライブドアの次世代テクノロジーセミナーに行ってきた

http://seminar.livedoor.com/tech/
一ヶ月前くらいに告知されたセミナーに行ってきた。初六本木ヒルズどころか初六本木というおのぼりさん状態で、外周の大通り沿いに歩きながら案内板の現在位置を見て行き過ぎた!とあわてて戻ってみたり、森タワーが見えるくらいの「内部」にエスカレーターなり階段なりで入れるのは関係者だけだと思って見つからないように恐る恐る入っていったり、新鮮な気持ちになれた。でもなってる場合じゃなかった。15分遅刻。ギャー。第一部の半分くらいから聞き始める。

第一部(で俺が聞けた話)はサーバ運用のお話。特に苦手というか勉強不足の分野なのでひたすらキーワードをメモることに終始する。いかにコストパフォーマンスを追及するか?という命題への取り組みの、ライブドア社の解法が紹介されていた。チープでそこそこの性能のサーバをどかっと大量に投入、という方法が現実的というか、そういう流れなのだなあと確認。Googleしかり、はてなしかり。「あの●●社のサーバはどうなってる?」といって話題になるところ、みんなが知りたがるところはだいたいそういう運用に移行しつつあるんだろうか。

第二部はにぽたんさんの、「ライブドアとオープンソース」というお題でのプレゼン。各種サービスで利用しているソフトウェアのバージョンの紹介。OSやDBなどの、バージョンの差が顕著に出る部分はなるべく枯れた、Stableなものをという志向のようだ。Apacheは1.3系。つまりSledgeをがんがんに使っているということらしい。話はウェブアプリケーションのパフォーマンスにフォーカスして、最終的にDBがボトルネックになるという話、商用RDBMSではなくMySQLでいかにコストを削減し、かつパフォーマンスを悪化させず、むしろ向上させるのか。そのための工夫について。memcached重要。内容とは無関係だけど、MacOSXのプレゼンはビジュアル的に斬新だった。あと、オン・ザ・エッヂ=崖っぷち、と聞いておおーといまさら感心した。

第三部はいけべさんの、livedoor Blogのお話。全体で合計500台以上のサーバを使って運用しているらしい。500台て!並んでる姿を想像できない数だ・・・。それから、Blogサービスの歴史をひもとく。最初はDB含めて一台のサーバしかなかった、とか、三ヶ月くらいの周期でボトルネックになってる部分をががっと強化して乗り越えてきただとか、チューニングで頑張る方向からとにかくサーバ追加する方向への運用体制の移り変わりとか、まさにサービスの成長とともに歩んできた経験談といった感じだった。工夫している点として、ホスト名をアプリケーションの機能ごとに細かく分けることで不具合箇所の切り分けをしやすくするとか、DBのクラスタの話だとか、盛りだくさんだったけど後半集中力が切れてきて記憶もメモもしっちゃかめっちゃかになっていて残念無念。

全体を通して、「いかに低コストと高パフォーマンスを両立させていくか」という使命に、事業部やサービスは違っても共通のものとして取り組んでいるというライブドア社の姿勢が色濃く現れていたように思う。その後の質疑応答の時間ではいくつもの質問が飛び交ったが、ほとんどがMySQLについて。やっぱりセミナー参加者の皆さんは同じような職種で同じような悩みを抱えてる人が多いのかなあと思った。

その後、懇親会、二次会、三次会とお付き合いさせてもらい、いろいろな方とお会いでき、また濃い話を聞くことができて、俺マジここにいて平気?とか思いつつも、非常に楽しく、有意義なひとときを過ごせた。皆様どうもありがとうございました。満喫でシャワー浴びて仮眠とって普通に出社してこれ書いてるわけですが、シャワー大事。あと、シャワー+休憩もするならカプセルホテルに比べてそれほど割安でもないと知った。