歯車は機関に組み込まれて他の歯車と噛み合うように設計されている。新品の歯車は噛み合わせが悪いこともあるが、じきにバリがとれて馴染む。一定の割合で不良品が混じっていて壊れるが、交換可能なので機関の運転に支障はない。
石ころはどれも規格外で、でこぼこしている。歯車の間に差し込むと歯車が折れたりシャフトが歪んだりと故障の元になる。辛抱すれば時間とともにカドがとれて丸くなることもあるが、機関を壊さないかわりに他の歯車とがっちり噛み合うこともない。
ときどき大きな岩がある。ゴツゴツしていて見るからに険しく、たいていは機関に組み込もうと思わない。重くてとても持ち上げられないけど、自然のちからで長い年月をかけて遠くへ運ばれることもある。