@kyanny's blog

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「Perl救命病棟」を読んだ

Perlプログラミング救命病棟 (Programmer’s foundations)

Perlプログラミング救命病棟 (Programmer’s foundations)

あのハテナオヤ氏が監修をした「Perl救命病棟」を読んだ。訳者ではなかったか。

内容は、「古臭いコードを保守するはめになったとき、どうやってそのコードを現代風によみがえらせるか?また自分のコードが将来そういう苦痛をもたらさないためには何に気をつければよいか?」という問いへの答えを、こんな便利なモジュールを使えばほら!みたいな感じに提示していくものだった。

面白かった。しかし、今の自分のレベルでは文字を追うので精一杯な部分も多々あった。「読んだ」と書いたが、あくまで全文に目を通したというレベルでしかなくて、内容を正しく理解し、自分の血肉とするには全然至っていない。250ページあまりと、そう分厚い本ではないが、中身は濃かった。

うれしかったのはやはりモジュールの紹介と解説が豊富なことだ。テストについての章が最初のほうに出てくるのもいい。後半はPerl4時代の特殊な用途向けにコンパイルされたPerlの話など、非常に専門的かつマニアックな話題も多く、ついていけなかったので、大事なテストについての章を読む気のあるうちに読めるのは構成上良いと思う。テストのやり方についても詳しい。

それから、モジュールの作成方法(雛形を作る)も紹介されているのはありがたい。CPANにモジュールを投稿する日がくるかどうかわからないが、そんな日は来なくとも、まっとうなモジュールの作り方、作法を知っているのは大切なことだ。

さいわいにして俺は現在、特殊なレガシーコードの引継ぎにはあたっておらず、また不幸なことに(?)過去そういったコードに立ち向かったときに力技で時間と労力をかけて解読してしまったので、この本を「ファーストエイド・マニュアル」としては利用していないが、本書の想定する「レガシーコードの保守作業」と無関係であっても、プログラミング上のスタイルなどを学ぶために読む価値はあると思う。