@kyanny's blog

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今日は会社を休んで午前中に検査、午後に診察があった。検査は8年ぶりくらいにやる小腸造影で、鼻から小腸先端まで管を入れて薄いバリウムを流しレントゲン写真を撮るもの。ずっと喉が刺激を受けるので辛い検査だ。検査の間中ずっと吐き気がしてオエッとなっていた。しかし相変わらず上手くて一時間の予定と伝えられていたが正味三十分で終わった。終わったあとも喉はしばらく違和感が残った。

診察では前にやった大腸の検査と小腸造影の結果もあわせて聞いた。良いニュースと悪いニュースがある。良いニュースは、小腸病変が無かったこと。悪いニュースは、手術回避は難しいこと。大腸の狭窄はかなりきつくて(知ってたけど)レミケードを続けても悪化を食い止めるだけで良くはならないし、腸閉塞や圧がかかって裂けてしまうリスクもある。緊急手術になれば人工肛門もつくしレミケードも使えなくなるそうで(なんで使えなくなるのかは聞きそびれた)一年以内に要手術となる可能性は高いだろうとの見立てだった。であればなるべくはやく、安全に行えるうちに手術をしてしまったほうが良いだろうという結論に至った。手術そのものはクローン病の診断を受けたときからいつかはやるのだと覚悟していたし、発症十年以内に一回切るのは平均的だろう。

二週間後にもう一度通院し、その際はもう外科処置を行う科の医師を紹介してもらって具体的な入院日程をつめる。十月下旬くらいから一ヶ月ほど入院となる予定だが、仕事の都合もあるので日取りはこちらである程度希望を伝えられそうな雰囲気だった。とはいえベッドの空き状況次第なところはある。仕事に穴を空けてしまうのが心苦しいが、無理に粘って突然倒れたりするほうがよほど迷惑をかけることになるので、もろもろ調整の上で計画的にやったほうが結局はよいのだろう。

手術となると気になるのは術後のこと、特に人工肛門の有無についてだが、今日の口ぶりを聞く限りだと永久につくということはまずなさそうで、術後しばらくつける必要があるのかどうかは外科の見立て次第(あとは実際に腹をあけてみて)となりそうだ。大腸の三分の一と直腸は残りそうなので、不要となりそうな気がする。人工肛門ありだと生活は結構大変になりそうなので、できれば回避したい。

覚悟していたとはいえやはり手術は怖い(一度も経験はない、盲腸もやってない)怖いのは術後麻酔が切れたときの痛みとか、おそらく尿道カテーテルを入れるだろうから入れてる最中とか抜いたときとか痛そうだなとか、周辺部分に対する恐怖ばかりだけど。手術そのものももちろん怖いが、どうせ麻酔が効いてるだろうし(局部麻酔だとちょっと生々しくて嫌だなと彼女に言ったら全身麻酔でしょと当然のように返された、どっちなんだろう)麻酔が効いてるなら何かアクシデントがあってもどうせ痛みはないのだ。

明るい材料もないわけではない。小腸病変がなかったのは朗報といっていい。おれはどうやら大腸型クローンでほぼ確定と思っていいだろう。手術で繋いだ部分から炎症が再燃することはよくあるらしいので術後も寛解維持のためレミケードやエレンタールは続けることになるし食事制限も変わらずやるべきだが、切ってリセットしてしまえばひとまず狭窄とも炎症ともおさらばできるのは大きい。症例や患者の体験談などを読むと小腸病変がある人のほうが手術回数も多く、栄養状態も悪化するので長い目でみると厳しい状況に立たされることが多い印象があったので、現時点では、という但し書きつきではあっても小腸が安泰なのはうれしい。

入院中は暇だろうから Kindle と積ん読になってた技術書を持っていって読みたいが痛くてそれどころじゃないかもしれない。こういうことがあるなら 3G つきのを買っておけばよかったかなと少しだけ後悔している。病院には wifi はないだろうしなぁ。技術書もたくさんは持ち込めないだろうし。実家から PSP を借りてきてタクティクスオウガでもやろうかとおもったが入院期間そのものは経過が順調ならば三週間弱になろうだろうと言われているので発売日を考えるとそれも微妙だ。いまからそんなことを考えても仕方ないか。