「エスクトリームプログラミング」を読んで「機が熟した」気配を感じたので、何年も積ん読していた「アジャイルサムライ」をついに読んだ。
この本には正直言って「アジャイルサムライを読んでかぶれた信者うぜー」というネガティブな印象を持っていた。自己啓発書に感化されて張り切っちゃってる感じで痛々しい、みたいな。
しかし、これは自分のこの本に対する認識ないし期待値のほうに誤りがあった。自分はこの本をあくまで技術書・実用書とみなしていて、だからこそ「おまえら感化されすぎ」と思っていたのだが、この本はわりとはっきり自己啓発書だった。自己啓発書なのだから、読んだら感化されて張り切るのが当たり前だ。
この本のメッセージは要するに、「探求をやめるな、自分で考え続けることが大事だ」ということで、折れない心のための処方箋集なのだと理解した。実用的な内容も含まれてはいるが(テスト駆動開発の章は良かった)、それでもやはり思想・姿勢を説く部分がメインパートだろう。
幸か不幸か、自分はもはやこの本を読んでも無邪気に目を輝かせられない程度にはスレてしまったが、読むだけの価値はあったし、ひょっとすると将来また読み返していまは気づいていない価値を発見できるかもしれない。そう思えるくらいには、満足できる内容だった。
- 作者: Jonathan Rasmusson,西村直人,角谷信太郎,近藤修平,角掛拓未
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2011/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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次はテスト駆動開発の本を読んでみるのもいいかもしれない。