@kyanny's blog

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部長の心得

本屋で目に入ったので、いまさら読んでもという感もあるのだが買ってみた。

第一章が比較的よくて、あとはよくある自己啓発書に書いてあることと大差なく、「部長」とたいして関係ない内容が多かった。一番最初に「部長は相談相手がいなく、孤独である」とどきっとさせられるような指摘があり、立ち読みでピンときて買ったが、そこがピークだった。

文章がどうにも散文的で、文章としてのまとまりが感じられない。文の集合でしかない感じで、段落単位で微妙に話が飛んだり、言いたいことがずれてる感じがする箇所が多かった。なんとなく、「これが言いたい」と思いついた文をアウトライナーに書きためていって、本にする段階で適当に組み合わせただけ、みたいな印象を受けた。

総じて、ネットで「部長 役割」みたいなキーワードで検索して出てきた記事を読み漁ったのと比べて情報量は変わらなかった。また、自分がこの二年で経験的にこうかな?とつかんできたことともおおよそ同じことが書かれていて、答え合わせにはなった。もっとも、自分は「部長」なのだということを認識したのはここ一年ほどのことで、最初から正しい肩書とそれに伴う自覚があればこういう本なりなんなりで勉強してもっとうまくやれたこともあったろうに、とは思った。二年前にこの本は出版されてはいなかったが。

著者は埼玉県の建設会社に勤めているのだろうか、「上尾」という地名が出てきておやっと思った。

 

部長の心得

部長の心得

  • 作者:石川 和男
  • 出版社/メーカー: 総合法令出版
  • 発売日: 2020/02/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)