数日前から少し読み始めて昨日今日で一気に読んだ。
トリックには全く気づかずあっさり騙された。が、「殺戮にいたる病」が凄すぎて、こちらはずいぶん見劣りした。少なくとも二つ大きなトリックがあり、片方は丹念に記述を整理すれば気づけただろうし、もう片方はある意味読む前からヒントが提示されてると言えなくもないので、推理ノートでも取りながら読んだらひょっとすると少しは謎解きできたのかもしれない。ミステリー小説をそんな本気で読んだことはないけど。
「殺戮にいたる病」の印象が強すぎて、グロくなくてどちらかというとあっさりしてるのに逆に驚いた。表紙が表紙なのでてっきり手首から先を切断された惨殺死体とかがでてくるのかと身構えていたら全然違った。クライマックスに近づくにつれて緊張感の高まりは感じたものの、種明かしが拍子抜けだった。「殺戮にいたる病」がそれだけ傑作だったということだろう。
- 作者: 我孫子武丸
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/07
- メディア: 文庫
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