今日はヒューゴー賞の発表日。なお、中編部門で惜しくも受賞を逃したイザベル・フォール「おれの性自認は攻撃ヘリ」I Sexually Identified an Attack Helicopter は、『紙魚の手帖』3号(2月発売)に掲載予定です。
— 東京創元社 (@tokyosogensha) 2021年12月19日
「おれの性自認は攻撃ヘリ」は、軍の手術で性自認を女性から攻撃ヘリに変更した主人公が語り手となる、空前絶後の軍事ジェンダーSF。激しい議論を巻き起こして発表直後に公開停止されたにもかかわらず、ヒューゴー賞候補入りした異色の傑作です。お楽しみに!
— 東京創元社 (@tokyosogensha) 2021年12月19日
なお本作の原題は、主にトランスジェンダーの人々を侮辱する攻撃的なインターネットミームから採られていますが、著者はトランス女性であり、この言葉を逆手に取って差別的な言動に対するカウンターとする意図が込められた作品でもあります。
— 東京創元社 (@tokyosogensha) 2021年12月19日
予約注文していた「紙魚の手帖 vol.03」の Kindle 版が配信されてその日の夜中に読んだ。前評判がすごそうなので、眉をひそめる人とゲラゲラ笑う人とに二分されるような極端な内容かと思いきや、小難しくてタイトルほどのインパクトは感じなかった。期待はずれといっていい。猛烈な批判の嵐で著者が精神病院に入院までしたというエピソードほど過激な内容とは思わなかった。読まずにタイトルの風刺だけに過剰反応した人が大半だったのだろう。
なお原題は「I Sexually Identify as an Attack Helicopter」その後「Helicopter Story」へと改題され、邦訳も「おれの〜」ではなく「私の〜」が正しい。