- エンジニアのキャリアパス
- 無限に語れそうな話題だ…
- 会社組織ごとに千差万別だとは思うけど、業界全体的にはソフトウェアエンジニアのキャリアパスってだいたい明らかになってきていて、迷いがなくなってきていると思う
- 「エンジニアの」キャリアパスを語るときに、あまり語られない不都合な真実があると思う。
- エンジニア以外の職種では、たいていキャリアパスってのは管理職になることで、全員が管理職にはなれないのは明らかだから、一生平社員で終わる=キャリアパス的な意味でキャリアアップしない人が相当数いるわけだ。
- しかしソフトウェアエンジニアは新しい職業で、かつ職人的な側面に注目が集まってきた(浅い)歴史があるので、「誰もがキャリアアップできるキャリアパス」がある、特殊な職業であるかのような認識が、業界全体にゆるく漂っていると思う。
- でも現実にはそんなことない。全員がシニアエンジニアになれるわけじゃない。全員がリードエンジニア(とかリーダー的なポジション)になれるわけじゃない。エンジニアリングマネージャーのような、部下を持つ管理職ではないからといって誰もが「昇進」できるわけじゃない。そこは認識すべきだし、言及を避けてはいけない。
- ソフトウェアエンジニアという「専門職」を選んだ人間として業界全体の中で生きながらキャリアアップしていく覚悟がある人 vs ソフトウェア開発の仕事をする「会社員」として特定の企業の中で生きながらキャリアアップしたい人、の断絶があると思う
- 前者にとっては、特定の会社でキャリアパスが整備されてようがされてまいが、いつでも転職する用意・覚悟があるので、あまり関係ない。
- 後者にとっては、所属している会社のキャリアパスが整備されてることは死活問題なので、こだわるし、キャリアパスがあるだのないだの不安だのと言う。
- 黎明期のスタートアップに転職するタイプの人は明らかに前者なので、会社組織が大きくなってから増えてくる後者たちの不安や不満が理解できないのは自然で、後者を安心させるための制度の類は前者にとってはだいたい無意味で無駄な制約にみえる。
- このギャップは埋めようがないので、前者は遊牧民のように居場所を点々と変えながらキャリアアップしていくのがお互いにとって幸せな住み分けだと思う。
- …ということを長く勤めた某社で学びました
- コーポレートエンジニア
- 視野もスキルセットも幅広いシニアなソフトウェアエンジニアが、守備範囲の広さゆえに本来の専門性を超えて組織のボトルネックを発見できてしまい、手薄になりがちな情シス(社内IT・セキュリティ等)に手を広げるのって割とよく聞くようになってきた話だと思う。
- 能力もサラリーも高いソフトウェアエンジニアが、ソフトウェアエンジニアほどは高い評価を受けてこなくてサラリーも比較的低いポジションに横スライドでついて高いパフォーマンスを発揮した結果、そのポジション自体の価値や評価が上がり、サラリーも上がって、なり手も増える、みたいな好循環を回し始められたら、その人は業界全体にとって非常に大きな貢献をしたと言えると思う。
- タスク管理ツールどれも大差ないというかそこが重要ではない問題
- 完全に同意
- JIRA は嫌いだが、JIRA というツールそのものに悪感情は全く無くて、JIRA を使いたがる人、JIRA じゃないとタスク管理・プロジェクト管理はできないと主張するタイプの人、の考え方が嫌いだ。
- JIRA のチケットをうまく作ること(階層構造とかラベルづけ、アサインなどメタデータフィールドの運用など含む)が仕事だと思っている、チケットの管理手法ばかり洗練させて仕事をしてると思っている、そういう人の仕事観が嫌いだ。
- そういう管理の細分化は「遊び」をなくしてサイロ化を促進する。自組織(チーム)以外は全て敵、明確に責任を負う範囲内の仕事以外は極力他者に押し付ける、という文化を作る。おれはそういうのの元凶が「プロジェクト管理は JIRA じゃないと」に象徴されると思っていて、コラボレーションの敵だと思っていて、だから非常に敵視している。
- 重ねて言うが JIRA そのものは(仕事でちゃんと使ったことはないけど)嫌いではないし、もちろん勤務先が競合だからとかは全く関係ない。