@kyanny's blog

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Twitter で元同僚のプロフィールを見かけた。出世して肩書きが Director になっていた。Linkedin を見てみると Director といっても配下の人数は一桁のようで、まあ、という感じではあったが。

元同僚であり元部下でもあり、当時からマネジメントをやりたがっていた。おれはそれを、技術スキル不足を得意なコミュニケーションスキルで補う、あるいはエンジニアの本分から目を逸らしていると見做していて、まあそれでもやりたがる人は少ないからやらせてみるかと抜擢してみたものの、やはり技術スキルがイマイチでエンジニアリングマネージャーとして信任を得るのは難しく、ほどなく転職していった。

うまくいかなかったのは本人の問題ばかりではなく、その人の下においたメンバーの人選も安直で短絡的だったとは思う。そこはそういう組織設計をしたおれのミスで、その点では少し悪いことをしたとも思う。もっとうまくお膳立てしてやれれば、もっとうまくやれたのかも。それも含めて、おれはその人を活かせなかった、活躍できる舞台を用意できず活躍させられなかったのだなあと、新天地で順調にキャリアを積んでいる姿を遠巻きに見ながら思った。そういう意味においてもやはり、おれは人の上に立つ器ではなかった。うまくいくと思ってなかったし、うまくいかせる気もなかった。ひどい上司だ。

ちなみに、「抜擢」したタイミングは当時の勤務先の親会社の常識からすると「管理職の人事を動かすには遅すぎる・急すぎる」時期だったようで、人事方への事前の情報共有(根回し)もなしに唐突に伝えたので、当時の人事マネージャーは面食らった様子で、結果的に無茶な人事を通すために苦労をかけてしまった。のちに、彼らのやり方への理解を深めるにつれて、おれのあれはまずいやり方だったのだとわかるようになったのだが、当時はサッと真顔になった相手の顔色を見てこちらもキョトンとしたものだった。