スタートアップの CEO を名乗る人物から「GitHub に勤めてるようだけど、L&D の予算消化にウチのサービスはどうだ、課金したら内部の leaderboard に載せるぜ」という宣伝メールが来て、「うわなにこれ気持ち悪い」と最悪な印象だった。
腹立つポイントが複数あって、
- 社名の横に YC S22 と書き添えてあった、Y Combinator の卒業生?という意味なのだろうけど、知ったことか。
- L&D は Learning&Development の略で、従業員個々人に割り当てられてる自己学習用の年間予算。スキルアップ目的の消費を予算枠の範囲内で経費精算できる(本買うとか資格取るとか)。会計年度ごとにリセットされて持ち越し不可。今月末がリセットタイミングにあたる。
- ↑この内部情報を、まあそこそこ大きな会社だから誰かがここのサービスに課金してユーザーインタビューか何かで得たのかもしれないし、その CEO 氏は ex-Vercel だとかで、元同僚の中に転職組がいたのかもしれないし、従業員に知り合いでもいるのかもしれない、知られててもおかしくはない情報だが、余計なお世話だ。
- ↑おれが GitHub に勤めてることは GitHub のプロフィールからもわかるし、個人のメールアドレスも公開してるから、これらの情報を繋げてダイレクトメールを送ることは可能だし、まずい点はない、ないのだが、「なんでそんなこと(おれの 今年度の L&D budget がもうすぐ失効すること)をお前が知ってるんだよ」というところが気持ち悪い。
- ああこれが「個人情報」に敏感な人たちの気持ちだったのか、とようやく合点した。個別の情報が知られていて構わなくても、意外な組み合わせ方をされてると嫌な感じになるということか。
- リーダーボード云々は、「はぁ?何の話?何のことかわかんねーよ。それ言って魅力的に感じると思ってるの?」という、それわざわざ P.S. で書くことか?というイライラポイントがあった。
- さらに、そこまで調べてるんなら会社のメアドに送ってこいよ、というのもややむかついた。https://github.com/kyanny で公開してるのは会社メアドなのだし。まあ同じようなメールをたくさん従業員に送ってるのだろうから、会社側に悟られて ban されたりしないように個人メアド宛に送ってるんだろうけど、それって後ろめたさがあることを認めてるじゃん。
今日は通院日で普段よりだいぶ早起きで、寝不足で機嫌が悪いタイミングだったからなおさら、だったかもしれない。なので report spam は abuse かな、と躊躇っているものの、なんだかなあ。
なお、念のため会社メアドにも同じ会社からメールが来てないか確認したところ、全然別のスタートアップの CEO からもサービス売り込みのメールが来てた。が、こちらはずっとまともで、
- 今朝、キミの GitHub みたよ!
- 僕らは同じようなリポジトリをスターしてるみたいだね!(共通点アピール)
- 僕らはこういうサービスをやっていて、○○に似てるやつだけど、デベロッパー向けだ(有名サービスの名前が出てきてわかりやすい)
- 僕らのコミュニティのメンバー、ふつうのユーザーもプロフェッショナルも、こういう偶然のきっかけから使い始めてくれた人が多いんだよ
- すべての機能をアンロックするクーポンをあげるから、よかったら使ってみて!最初のプロジェクトをデプロイしたら、プレゼントとして好きなノベルティを送るよ
サービスのジャンル的に関心が高いものだったこともあるが、YC S22 に比べたら倍くらい長いメールだけど俄然読む気になったしすぐ全部読んだ(むしろ長いからおれの好みに合った?)。これはあとで試してみようという気にすらなった(ノベルティ欲しさってわけじゃなく)。