Lingr の江島さんが前に CNET のブログで紹介していたような気がする。これも半年くらい前に買って、そのときは「なんか、期待していたほど面白くなさそうだなあ」と思ってろくに読んでなかったもの。
まだ第一章しか読んでないけど、「人が革新的なアイデアを実現させるとき、静かな沈黙の時期があって、何も進展してないように見えるけど実は無意識下でも脳が集めた情報の処理を行っている」みたいなことが書いてあった。
これに妙に納得がいった。そういう経験は、何も革新的なアイデアを実現させるプロセスの中でなくてもあったりする。例えば、前に読んだときはさっぱり内容が理解できなかった本が、何ヶ月かあとに読み返してみたらずっとすんなり読めるようになっていたりとか。
その間、同じ分野の別の本を読んだりして勉強をしていたのなら、経験値がたまったんだな、とわかるけど、特にそういった努力をしてもいないのに、ある日突然理解が深まっていることに気づいたりする。
これは、わからないなりに無意識下で脳が働いていて理解が深まり、本を読み返したタイミングで初めて理解が深まっていたことに気づいたのだ、と考えるとすっきりする。
ありきたりな表現だけど、どんな経験もどんな努力も無駄にはならない、のかもしれない。ただ、それが実際に自分の血肉となって身について、何かの役に立つまでには時間がかかるのだろうけど。そして、効率の良い勉強のやり方を身につけたり「遅延評価学習法」のように今やるべきことを取捨選択したりすることは、経験や努力が役に立つまでの期間を短くしてくれるのかもしれない。
その期間が短ければ短いほど他人に先んじられるので、短いに越したことはなく、つまり効率の良い学び方を身につけることはとても大切だといえる。けど、行き当たりばったりで、節操がなくて、非効率的な学び方ばかりしていても、全く無駄になるわけではなくていつかそのうち役に立つ、ともいえる。なので、少し安心していままでどおりに興味の赴くままいろいろなものに手を出していこうと思った。
- 作者: Scott Berkun,村上雅章
- 出版社/メーカー: オライリー・ジャパン
- 発売日: 2007/10/29
- メディア: 単行本
- 購入: 17人 クリック: 213回
- この商品を含むブログ (68件) を見る