@kyanny's blog

創造性は記憶によるところが大きい - 黒澤明

ジャパネットたかた

日経ビジネスなんちゃら系の雑誌を立ち読みしたらジャパネットたかたの社長のインタビューが載っていて、「社長の何がすごいかというと、話術とかプレゼンの巧さとかではなくて、例えば42型のプラズマテレビを売るとき、機能とか値段とかの説明をすっとばして一番最初に『これを買うと、家族の団らんが戻ってくるんです』と訴えかけるところだ」という一文があり、非常に心に響いた。

例えば俺が50歳を過ぎたサラリーマンで、大学生の息子と高校生の娘と結婚して20年以上連れ添った妻がおり、息子も娘もそれなりにまっとうに育ってくれたが、最近はバイトだの部活だのと帰りが遅く、家族四人そろって食卓を囲むことなど久しくない、そういうものだとわかっているつもりでもやはりどこか寂しい、そんなときに「これを買うと、家族の団らんが戻ってくるんです」と言われたら、そりゃ買うよな、断固買うね、初めての通販で勝手がわからず戸惑いながらも電話してる自分の姿が、ありありと思い浮かんだ。

現実には28歳の独身男性である俺ですら、「これは買うな」と思えるほどリアリティをともなってイメージできたのだから、実際そういう立場のおっさんがみたら買わないわけがないよな、と思った。いやさすがに買わないわけがないというのは言い過ぎだ、けど、このエピソードの中に、仕事に関する悩みを解決する鍵があるような気がした。