コメントとかはてブコメントとかもらったり、エヴァ破の考察を読んだりして、少し考えたことを羅列しておく。以下、「時をかける少女」のネタバレを含む。
本格的じゃないからSFとして物足りない、だからサマーウォーズ面白くなかった、わけではない。時をかける少女だってタイムトラベルものとしてみた場合、つじつま合わないところがあるんじゃね?みたいなツッコミをどこかで読んだ覚えがある。けど、SFとしての厳密さよりも物語としての面白さを優先させるためにあえてつじつまが合わない描写をしているのならその「演出」は良いし正しいと思う。実際俺は「真琴がタイムリープして一時間前まで戻ったらいま過ごした一時間は無かったことになるはずなのに、なんで千昭は「お前、タイムリープしてねえ?」と問えたのか(真琴以外の全員が記憶を保持したままで時間が巻き戻るなら事情を全く知らない功介ら他の登場人物が絶対異変を指摘するはず、しかしそれがなされないのだからタイムリープを発動した本人(真琴)だけが記憶を保持するルールであるはずで、であれば千昭には時間が戻っていることは一切認識できないはず)」という部分に矛盾も不自然さも感じたが、そんな細事は気にならず物語に没頭して最後まで楽しめたし、むしろあとからその点を考え直す楽しみまで味わっている。
追記: なお、俺は 時をかける少女 千昭の視点の物語 イントロダクション - 未来私考 と 時をかける少女 千昭の視点の物語 - 未来私考 を読んでいるので、上にかいた「千昭がなぜ「お前、タイムリープしてねえ?」と問えたのか」についてはリンク先の記事で説明されている説で説明可能だと思っている。このリンク先の記事は、時かけをより深く楽しむきっかけになるので、時かけを見たことがあるファンの人は未読なら是非一度といわず二度三度と読むことをおすすめする。
サマーウォーズが残念だったのは、そういう細事を気にさせてしまったことだ。キーボードをぶったたいているのなんてどうでもいいんだよと思えるくらい他の部分で魅了して欲しかった。なぜなら時をかける少女の「次」にあたる作品なのだから、そういう巧さを期待したっていいだろう?なのにそういう巧さがなかった、ので細事ばかりが気になってしまい、結果楽しめなかった、ということ。
あと、サマーウォーズと童貞を関連づけて、というか童貞という視点からサマーウォーズを考察したら何か違った興味深い見え方がしてくるのではないか、とも思ったけど、やっぱりなんか違うなーという気がしてきた。さすがにそれは無理筋だろうという。いや是非ともそういう考察を読んでみたいので誰か書きませんか?
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