表紙につられて買った本。だいぶイマイチだった。一番良かったのは合間に挟まれている偉人の名言集だった。ここだけテキストで抜き出したいくらいだが、その部分に限ってテキストではなく画像として埋め込まれているという。
読んであらためて、おれはマーケティングというものに一切興味がないのだなと思った。
ハイライト
カイゼンとは、「全員が」「すべてのプロセスを」「毎日少しずつ」良くしていこうね、という
「全員」「すべて」という条件付きなのか。知らなかった。
Kaizen (改善, かいぜん), the Sino-Japanese word for "improvement", is a concept referring to business activities that continuously improve all functions and involve all employees from the CEO to the assembly line workers.
確かにそのようだ。
それまで、英語圏の生産現場にはこの発想がありませんでした。プロセスをつくったり変えたりする人と、それに従って動く人は明確に分かれていました。それゆえ、プロセスに従って動く人は、ある意味では機械の一部のような存在でし
これはアメリカの会社で働くようになって、確かにそのように業務や組織が設計されていると感じる。
マーケティングという思想に対立するものがあるとしたら、それは「芸術主義」 とでもいうべきもの
私がここで言う「芸術主義」とは、「自我」「内なるもの」「才能」 を重視する考え方です。自分の中に眠っている才能を見つけ、それを解き放つことで、世の中にインパクトを与えるのをよしとします。 人が自分に求めることではなく、自分がやりたいことを追求します。「自分は誰かのためではなく、自分のために生まれてきた」という言葉に共鳴します。 「マーケターのように生きる」 に対して「芸術家のように生きる」 生き方とも言え
こう並べたら、「芸術家のように生きる」を選びたくなるのが普通だと思うが・・・。
日本にはスティーブ・ジョブズのようなイノベーターがいない」という話をアメリカ人の同僚にしたら、「アメリカにも1人しかいない」 と言われたことがあり
これはうまい返し。笑った。
テイラー・スウィフトやレディー・ガガが大きな報酬を手にできるのは、世界中の人が彼女たちを必要としているからです。日本のポップスターの収入が彼女たちと比べると少ないのは、根本的には、相手にできるのが日本人に限定されるから
ここにあるのは、ミュージシャンとしての才能や実力、努力の差ではありません。 選んでいる市場の大きさの差 なの
現に、日本人のサッカー選手や野球選手が、日本を飛び出して世界の舞台に立つと、年棒はいっきに跳ね上がります。その時点では、同じ実力、同じ才能の、まったく同じ選手なのにもかかわらず
もっともだ。
共感価値が高いブランドの代表格は ナイキ
へえ、そうなのか。
計画された偶然
この理論は、「キャリアを計画する」という考え方は非現実的であるとし、実際にほとんどの「キャリアプラン」は実現しないこと、個人のキャリアの8割は偶然の出来事で決まること、 その偶然に全力で対処する経験の積み重ねでよりよいキャリアが形成される ことを明らかにしてい
クランボルツ教授自身が高名な学者であり成功者だと言えますが、そのキャリアはまさに「計画された偶然」理論どおりのものでした。 教授が心理学を専攻に選んだのは、たまたまテニスのコーチが心理学を教えていたからでした。そもそもテニスを始めたのは、自転車に乗って知らない道を走っていたら子どもがテニスをしているのを見かけ、楽しそうだったからだそうです。当然のことながら教授は、「自転車に乗って知らない道を走ることで、将来高名な心理学者になる」というキャリアプランを立てていたわけではありませ
「キャリアプラン」なんてあまり考え過ぎても良くないよ、という話。
「偶然」を「キャリアアップの機会」に変えるには、 そうしたカードの選択を一貫性を持って行う ことが重要
一方で、完全に偶然 = 成り行きに任せるままでもいけない、という話。
結局、人生は配られたカードで勝負するしかありません。自分は手札が悪い、あの人は手札が良い、と嘆いている時間からは、いっさい何も生まれません。 これは一見厳しい現実のようですが、見方を変えれば救いでもあります。運の良し悪しにはたしかに個人差がありますが、配られたカードで勝負しなければならない、という点では誰もが平等です。そして、 配られたカードの中から1枚を選択するのは自分自身 なの
この本、総論ではあまり同意できないが、部分的には同意できるところもあって、これはその際たるもの。配られたカードで勝負するしかない。
ロイヤリティはシェアの結果で
つまり、ロイヤリティが高いブランドが高いシェアを勝ち取るのではなく、 シェアが高く、多くの人によく使われているブランドほど、結果としてロイヤリティも高くなる 傾向にあるということ
因果関係を見誤らないように、という話。とはいえ、そうだったのか、という気づき。
電通が毎年発表している「日本の広告費」の2019年度版では、インターネット広告費がついにテレビ広告費を追い抜きまし
おお、ついにそうなっていたのか。十年くらい前に「雑誌とラジオは追い抜いた、いずれテレビも」とか言ってた気がするが。
レクサスは値下げをしないから、我々も値下げをするのはやめよう」というのは、「お金持ちはみんなベンツに乗っているから、私もお金持ちになるためにベンツに乗ろう」と言っているのと同じ
いや違うだろ?この本ちょいちょいこういう意味不明な論理展開が書かれているのでちょっと信用ならない。
グローバル企業で出世するためのポイントは PIE
・パフォーマンス:仕事の実力 ・イメージ:印象 ・エクスポージャー:どれだけ目立っている
・仕事の実力:1 ・印象:3 ・どれだけ目立っているか:6
上司に評価される際の割合はこんなもんですよ、という話。
このオーディションはある特定の目的に合わせて、そこに合う人を探すだけで、皆さんが特別かどうかとは全く関係ありません。1人1人が特別でなかったら、生まれてこなかったはず
NiziU のオーディションで J.Y.Park がいった言葉、らしい。
そして、全体主義の昭和、個人主義の平成を経て、 令和はこのホールネスの時代になる と感じてい
これはひどい。昭和が全体主義とは、言い過ぎ。全体主義という言葉の定義を調べずに書いているとしか思えない。この一行でこの本の評価は大きく下がった。