副題も含めたタイトルは、
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
TED Talk でも有名な話。
グリット・スコア
「やり抜く力」をはかるための「グリット・スケール」というツールが紹介されていて、これを使うと「グリット・スコア」がわかる。
自分もやってみた。
「私のグリット・スコアは 1.7 です」
昔から根気がないのでやり抜く力も低いだろうとは思っていたが、想像を絶する低さで愕然とした。アメリカ成人の下位10%よりもぶっちぎりで低い。たぶん下位5%以下だろう。これには数日落ち込んだ。
(本を読み進めると、グリット・スコアは年齢を重ねるほど上がる傾向があり、40歳前後のグリット・スコアの平均値は3.5くらいだと明かされるので、少しは慰みになったのだが)
Quotes & Insights
- 人間の知的能力にたいした差はない、差があるのは熱意と努力だけだ(ダーウィン)
- ずっと答えが見つからない難問にぶつかり、ふつうの人ならとっくにあきらめて、もう少し平易な問題に取り組むような場合でも、ダーウィンはあきらめずに同じ問題をひたすら考え続けたという。
- 天賦の才に対する偏見「生まれつき才能があったから成功したのだ(努力によってではなく)」
- 努力は「二重」に影響する
- 「才能」とは、努力によってスキルが上達する速さのこと。いっぽう「達成」は、習得したスキルを活用することによって表れる成果のことだ。
- 人生で成功する秘訣の80%は、めげずに顔を出すこと(ウディ・アレン)
- 努力をしなければ、たとえ才能があっても宝の持ち腐れ。
- 努力をしなければ、もっと上達するはずのスキルもそこで頭打ち。
- 努力によって初めて才能はスキルになり、努力によってスキルが生かされ、さまざまなものを生み出す
- 「やり抜く力」は「情熱」と「粘り強さ」のふたつの要素でできている
- 特殊部隊グリーンベレーのモットーのひとつは、「機転、対応、克服」
- 「やり抜く力」は、育つ時代の文化的な影響を受ける
- 「やり抜く力」は、年齢とともに強くなる
- ものごとをやめるときの四つの理由
- つまらない
- そんなにがんばる価値はない
- 自分にとって重要ではない
- どうせムリだから、もうやめたほうがいい
- 「やり抜く力」を強くする四ステップ
- 興味
- 練習
- 目的
- 希望
- 「やり抜く力」が強いということは、慢心しないことでもある
- 好きな仕事に打ち込んでいる人も、それを見つけるまでには時間がかかっているものだ。出発点から自分とは違う、などと考えるべきではない
- 興味は内省によって発見するものではなく、外の世界と交流するなかで生まれる
- 新しいことを始めたばかりなのに「一生これに打ち込めるだろうか」などと数日おきに考えるのはあまりにも気が早い
- ただ好きだからといって、上達できるとは限らない。努力をしない限り、上達するはずがないのだ。だから多くの人は、好きなことをやっていても全然うまくならない
- だからこそ言っておきたいのは、好きでもないことは、なおさらうまくなれるはずがないということだ
- 言ってみれば、その道を究めた達人でさえ、最初は気楽な初心者だったということだ
- スキルは三つの段階を経て進歩し、各段階につき数年を要する
- エキスパートと初心者では動機付けの方法が異なって当然
- 初心者のうちにあまり厳しくすると、せっかく芽生えた興味が台無しになってしまう。一度そうなったら、取り返しはつかない
- 取り組むべきことを「発見」する簡単な質問
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- 私はどんなことを考えるのが好きだろう?
- いつのまにかよく考えているのはどんなこと?
- 私が本当に大切に思っているのはどんなこと?
- 私にとってもっとも重要なことは?
- なにをしているときがいちばん楽しい?
- これだけは耐えられないと思うことは?
- 興味を持ち続けるためには、さらに興味が湧くような機会が何度も必要。そういう機会を自分で積極的に作ること
- 「固定思考」の人はそのような挫折の経験を、自分には能力がない証拠だと解釈してしまうのだ。それに対し「成長思考」の人は、努力すればきっとうまくできると信じている。
- 能力を「固定思考」でとらえていると、逆境を悲観的に受けとめるようになる。そのせいで、困難なことはあきらめてしまうだけでなく、やがて最初から避けるようになる。
- それとは逆に、「成長思考」でいると、逆境を楽観的に受けとめられるようになり、そのおかげで粘り強くなれる。新しい試練が訪れても臆せずに立ち向かうため、さらなる強さが培われる。
- 「心のつぶやき(考え方、物事の受けとめ方)は良い方向に変えることができる。行動も変えることができる
- 重要なのは「どんな活動に打ち込んだか」ではなく、やろうと決めたことをやめずに続け、その間に進捗を得ること
- 人は自分の性格に適した状況に引き寄せられるが、その結果、さらにその特徴が強化される
- 勤勉さは練習によって身に付けることができる
- 学習性勤勉性
- 興味を掘り下げること、うまくできないことも一生懸命に練習すること、自分が頑張っている位ことには個人の枠を超えたより大きな目標があると認識すること、そして、苦しい日々の後には素晴らしい日々がやってくることを信じて、何度でもやってみよう、と希望を持つこと
- ひとつは、「自分はどんなに大きな逆境でも乗り越えられる人間だ」と思っていると、まさしくそれにふさわしい行動を取るようになること
- 「才能は珍しいものではない。偉大な選手になれるかどうかは、才能を伸ばすためにどこまで努力できるかにかかっている」
- 「天才」という言葉を「努力もせずに偉業を成し遂げること」と定義するなら、父の言ったことは間違っていない。私は天才ではないし、父も天才ではない。しかし、「天才」とは「自分の全存在をかけて、たゆまぬ努力によって卓越性を究めること」と定義するなら、私の父は天才だ。私も、コーツも天才だ。そしてあなたにも同じ覚悟があれば、あなたも天才なのだ。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者:アンジェラ・ダックワース
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)