@kyanny's blog

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X100V 用のテレコンバージョンレンズ TCL-X100II

OM-D E-M1 Mark II を人に貸していて X100V 一代体制になったら迷いがなくなって手に取る頻度が増えた。しかし E-M1 mk2 ともども飽きもきていて何かアクセントが欲しい。が新しいカメラを買う予算はない、ので X100V 用のテレコンバージョンレンズを買った。ヨドバシドットコムで実質 24,000 円程度。

X100V の標準画角 35mm 換算 35mm はおれのように写真のセンスがない人が撮ると平凡極まりない写真ばかり撮れてしまう。35mm 換算 50mm は画角がやや狭くなるぶん、良くも悪くも被写体が目立つ構図になり、写真として成立しやすくなる、気がする。初めての一眼レフ、Nikon D3000 用に 35mm 換算 50mm の単焦点レンズを買ったときは、写りの綺麗さに感激したものの画角の狭さに戸惑いもした(そして換算 35mm 付近のレンズも買い足した)のだが、そんなおれが換算 50mm のほうが良いくらいまでいうようになるとは。

X100V にはデジタルテレコンが内蔵されていて換算 50mm と換算 70mm にできるので、単に 50mm の画角が欲しければこれで事足りる。実際よく使ってもいたが、やはり一手間あるのが気になった。デフォルト設定で使っているとピントリングを回してデジタルテルコンを切り替えられるのでかなり楽にアクセスできるとはいえ、電源を入れてすぐに 50mm の世界が見えるのとは体験が違う。あと、テレコンレンズを装着したゴツい姿が気分を変えるのに良さそう、というのもあった(普段のフォムルを見飽きた)。

実際に装着してみると、結構大きくてずっしり重く、存在感がある。いくつかのレビュー記事にも書いてあったが、大きさの割に手にはよくおさまって両手で持つ場合は持ちやすくすらある。ただ、レンズが先端に向かって広がっていくので根元のあたりは狭くなり、絞りリングにアクセスしづらくなった、気がする。

レンズの前玉はかなり迫り出していて、レンズプロテクターが干渉しないか気になって買う前にレビューブログ記事を読み漁った。そのレンズプロテクターはハクバの XC-PRO エクストリーム。フィルター径 67mm がAmazon で売ってなくて楽天(コジマオンライン)で買った(買った直後に在庫が復活してた)。プロテクターの性能自体は Kenko の PRO1D くらいで充分で、それなら半分の値段で買えるのだが、XC-PRO はフィルターの枠に印字されてる文字の一部が赤字で、これが X100V ブラックとよく合うのだ。ここは譲れなかった。

しばらく使ってみて、満足している。家で猫を撮るのには換算 35mm は広過ぎて、ごちゃごちゃしたものが写り過ぎてしまい使い勝手が悪かった。一方屋外で風景を撮るときは 35mm では狭く、iPhone で撮ったほうが満足できることが多かった。50mm は猫を近くで撮るのにとてもよく、さらにこのテレコンレンズをつけた状態でデジタルテレコンも併用できるので換算 50/72/100mm まで「ズーム」できる。換算 100mm が欲しいというのもこれを買った動機の一つだったが、シャイな猫を遠巻きにしかしアップで撮るのに最適で、買ってよかった。

EXIF 情報には(iPhone の写真アプリで見られる情報の範囲内では)テレコンレンズを使ったことがわかる情報はわかりやすくは表示されず、しかし焦点距離が変わるのでそれで判別はできる(テレコンレンズ無し = 23mm、有り = 33mm。ぱっと見で見分けづらい)。しかし iPhone の写真アプリでは焦点距離で検索できないので、X100V で撮った写真を検索したうえで目視で画角がちょっと狭いものを見ていくしかないのが不便。デジタルテレコンを使ったかどうかは写真アプリからはわからないので、72mm と 100mm の区別などはかなり難しそう。