@kyanny's blog

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牧さんですら「でくのぼう」とおっしゃるのか

http://mt.endeworks.jp/d-6/2008/03/post-11.html

これを読んで、すごーくショックを受けました。これを読む前に ソフトウェア技術者としての残り時間 - naoyaのはてなダイアリー を読んでいて、「naoya さんほどの人が、残り時間がどれくらいだろうと考えはじめているのに、自分はなんて危機感なく日々を過ごしてしまっているんだろう」とショックを受けていて、その上で「才能の無い人」ですよ。

僕からみれば牧さんは日本の並み居る Perl ハッカーたちの上から数えて何番目だよ、ってくらいチョースゴイ人で、そういう方が「自分はでくのぼう」とおっしゃる。すごい実力者なのにそうやって謙虚に努力を欠かさない方がいる一方で、じゃあ自分はどうなんだと。比べればその差は歴然、それでいて年齢はそれほど違わないんです。

昨日の夜は、恥ずかしくてたまらなくなってオフィスで脂汗をかいてしまったし、こんなんじゃ自分は 30 歳を手前にして「使えない奴」になっちゃうんじゃないかとぐるぐる考えはじめたら頭痛やら腹痛がしてきたりして、生きた心地がしなかったです。

つい先日 28 歳になったのですが、 27 歳までと比べて生活環境が大きく変化したので、 30 歳をすごく身近に感じるようになったんですよ。その先の将来のことも。そうするとこの先自分が今の会社で、今の仕事で、続けていくこと、食べていくことに猛烈な不安を感じていて、そういうタイミングで上のエントリを目にしたので、余計にスガーンと突き刺さりました。

いつもの調子ならこのあと「どうせボクはダメ人間なんだ」とかいう卑屈な恨み言が延々と続くんですが、今回はちょっと違うことを考えました。先日 piro さんがまたブログで自己卑下をしているのをみて、「すでに一定の認知を受けている人が、自分自身をコケにするようなことを言っているのをみたら、その人に憧れて目標にしているようなたくさんの人たちはショックを受けるんじゃないか」と感じたのを思い出したんです。

今の僕は、 piro さんの物言いを真似るわけではないですがこれといって知られるようなものを作ったわけではありません。変なハンドルネームのおかげでちょっと名前は覚えてもらいやすいようだけど、それだけです。いや卑屈なことを言いたいわけじゃありません。ともかく僕はたいしたことのない奴で、しかし一年前の僕、二年前の僕からみたらちょっとくらいは「すごい人」なんじゃないの?と、考えてみたんです。

うまく言えませんが、僕は一年あったら一年前の自分が「すごいな」と思えるくらい成長したい。世間のすごい人たちと比べたらほとんど横ばい同然の成長率でも、少なくとも一年前の自分には「どうだ、俺はこの一年でこういうことを経験したぞ、こういうことを身につけたぞ」と言えるくらいには自分を伸ばしていきたい。そういう自分になるためには、今ここで「どうせ俺の今までやってきたことなんてほとんど価値がないような些細なことばかりなのさ」なんて弱音を吐いていたら、ダメだと。そういう風に弱気になって、目を背けちゃいけないことから逃げ出していたら本当に将来は閉ざされてしまうんだと。

僕は色々なことにおいて、実力不足です。 Perl 言語についても、ウェブアプリケーションについても、フレームワークについても、セキュリティについても、 Linux/BSD などのオペレーティングシステムについても、データベースサーバについても、その他色々な技術にまつわることにおいて、全然実力が足らず、全然知識が足りていません。

27 歳の一年間は、「俺だって、結構実力があるはずだ」と思っていて、実はことごとく実力不足だったことを思い知らされた一年でした。 28 歳の一年間は、「俺はてんで能無しだった、出直しだ」と肝に銘じる一年にしていこうと思います。

去年一年間は、身辺の変化とか、 Perl 界隈に対して幻滅してしまうような出来事を目にしたりして、その手の集まり、勉強会などから足が遠のいていました。今でも、自分の心の中にできてしまったわだかまりは消せていませんが、「あの牧さんですら謙虚さを忘れていないのだから、自分も見習わないでどうするんだ」と言い聞かせて、刺激を受けるべき場にちゃんと居合わせて刺激を受けていこうと思います。