@kyanny's blog

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パブーで電子書籍を買ってみた (1) ~ 「ど田舎のたこ焼き屋とtwitter」

Kindle も買ったことだし電子書籍のコンテンツが欲しい。電子書籍といえばブクログのパブーでしょ、ということでパブーを物色して何冊か買ってみた。そのうちの一冊、「ど田舎のたこ焼き屋とtwitter」という本がなかなか良かったのでブログで紹介してみる。

ど田舎のたこ焼き屋とtwitter - otakohan | パブー

以下、パブー本棚に書いたレビューを転載。

鹿児島県の小さなたこ焼き屋店主である著者が、Twitterを始めてみて商売の仕方やお客さんとの人間関係がどう変わったか?Twitterをどのように使っていて、どういう距離感が良いのか?などを実体験に基づいて語っている本です。

2010年9月10日現在、パブーにはまだ有料の本は多くなく、あっても100円以下のものが目立ちます。そんななかで350円という、一見強気に見えるけどもよくよく考えてみれば至極まっとうで妥当な価格設定で売られているこの本に、まさにその価格設定センスに興味を持ったので買ってみました。

内容については買って読んでもらうのが一番ですが、巷にあふれるような「金!ビジネス!」を押し出したギラギラしたものとは一線を画しており、良い意味で田舎らしいゆったりのんびりとした雰囲気に溢れていて、ちょっとした空き時間に読むには最適でした。気軽な語り口でページ数も少ないのでさらっと読めますが、まず人とのコミュニケーションありき、という著者の考え方には深く頷けるものがあります。

僕は東京在住で鹿児島には縁もゆかりもないので、おそらく「たこ阪」でたこ焼きを買うことは一生ないでしょう。しかしパブーでこの本と出会って、こんな人もいるんだなぁと思ったことは、なんだかちょっと不思議で楽しい体験でした。

このボリュームで350円という価格設定は、いまの電子書籍の相場からいうと正直いってちょっと高めかな、と思います。しかし、僕は最近 Kindle 3 を購入したし、この本はパブーで買って iPhone の iBooks アプリで読んだくらいには、電子書籍を買ったり読んだりすることに関心があります。今後、電子書籍というものがもっと盛り上がって、いろんなコンテンツが公開され、買ったり読んだりできるようになると僕は嬉しい。そうなるためには書き手が儲からないといけないし、プラットフォームも育たないといけない。そういう嬉しい未来を手に入れるために今日350円払うのだ、と考えれば、僕には十分納得のいく値段でした。

「まぁたこ焼き一人前で350円なら払うかなぁ」と思える方は、たこ焼き買ったつもりになって、この本を買ってみてはいかがでしょうか。

http://booklog.jp/puboo/users/kyanny/book/8407

著者の [twitter:@otakohan] さんはブログも書いているので、興味のある方はパブーで買ってみたり Twitter でフォローしたりブログのフィードを購読したりするといいんじゃないでしょうか。あ、パブーで買うとブラウザで全部読めるので、 Kindle とか iBooks とか持ってない人でも安心ですよ。