@kyanny's blog

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陽炎日記・四年生(新装版)

本屋で新装版を見つけて、そういうものがでてたことを知り、電子書籍があるかどうかあえて調べず買った。描き下ろしの表紙だけでも値段分の価値はある。しかしそもそも買った最大の動機だった「クラカチットの街」は大いにある期待はずれで、なんかもうただただキモかった。

どちらも十数年ぶりに読んだが、読んでるこっちが恥ずかしくなるとはまさにこのことだと言わんばかりの痛さだった。漫画を描いたことがない俺ですら「これ描いた本人だったら恥ずかし過ぎて死ぬんじゃないか」と想像できるくらいひどかった。

再読してみて、なぜ木尾士目作品は俺の琴線に触れるのかがわかった気がする。「陽炎日記」の須田のように、ある情報とともにそのメタ情報もあわせて提供することで「N手先まで手の内を晒していますよ(ただしその先があと何手用意してあるかは晒していませんよ)」という予防線を張り主導権を握りつつも行動ターンは相手に渡し続ける(常に後手番に回ることで情報的優位をキープしようとする)、のような思考および振る舞いを俺は頻繁に行っている自覚がある。つまり、初期木尾士目作品の登場人物はその思考および言動において俺にそっくりだと言えて、だから琴線に触れるのだ。

ついでに「四年生」を再読して「俺の妻は芳乃と似ている」ということにも気づいた。漫画の登場人物なので容姿とか経歴とかは全然違うのだが、気が強くて弁が立ち頭が良くて有能なところとか、でも勝ち気というわけではなく意外にもろくて押しに弱いところとか、基本的にサバサバしていて男性的なところとか、でも一定のラインを越えてしまったと判断すると猫的なご機嫌とりをしてくるところとか、まぁこういうのをノロケというのだと思うが、「だから咲だったのかー」とも思うし「だから妻だったのかー」とも思うしで、妙に納得感があった。

新装版 陽炎日記 (KCデラックス アフタヌーン)

新装版 陽炎日記 (KCデラックス アフタヌーン)

新装版 四年生 (KCデラックス アフタヌーン)

新装版 四年生 (KCデラックス アフタヌーン)