@kyanny's blog

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1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

3分の2くらいまで読んで止まってたのを読み切った。

全体的に「素晴らしい人物の隠れた偉業」というトーンでエピソードが紹介されているが、一歩引いて見ると、フットボール(超がつく体育会系・男社会)のコーチ時代のノリのまま汚い言葉を使ったりするのは単純に良くないし一般的にはダメだろ、と思った。個性なり実績なり根差すものがあるから成り立っていたもので再現性は無い(実際、本文でもたびたび「真似する必要はない」と但し書きが出てくる)。あくまで全体的な思想・スタンスの参考にするにとどめるべきかと思う。

相手を人間的に扱い、人間として接しろ、という価値観が根底にあるように感じた。これは納得できるし、見習うべき点が多い。ただし、ときとしてやや行き過ぎて公平さを失いがちのように感じられるエピソードも散見された。そういう割り切れない人間臭さも含めてこの人の魅力であった、という話なのだろうからそれはいいのだけど。結局のところ、目の前の相手に対して誠実であれ、ということに尽きるのではないかと思う。