@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

今住んでる部屋に母が来た。この部屋に住んで 15 年、初めての来訪。住み始めて落ち着いたらすぐにものが増えて散らかってしまい、片付けたり「来客」を迎えること自体が面倒でずっと先送りにしていた(招待しなかった)。

妻は気を遣って何度か招待を提案したが、おれが渋っていた。母と関係が悪いわけではなく、むしろ仲は良いほうだとは思うが、そもそもお互いまめに連絡するほど人間関係にウェットなタイプではなく、知らせのないのは良い知らせとばかりに何ヶ月も電話の一本・メールの一通すらしないのが当たり前だった。普段からそんな感じなのにわざわざ家に来る、そのために準備するなどかったるくて、重い腰が上がらなかった。

いよいよ引っ越すにあたり、その前に一度見てみたいと申し出があり、引っ越し準備でどのみち片付けるのだから少しはまともな状態で呼べるだろうと承諾した。

日曜の昼過ぎに来て、部屋を少し見て回って、世間話をしたりわざわざ持参してくれたおれの通信簿やら文集やら卒業アルバムやらを見たり、iPad の使い方を教えたり、世間話をしたりして数時間過ごし、夕方に帰っていった。猫はびびって隠れがちだったが、上の猫は一応顔は見せてくれた(抱っこや触らせることはできなかった)。下の猫は目も合わせなかったが、かろうじて顔はちらっと見せられた。

ギラン・バレーで通院先が変わったタイミングで実家に顔を出す頻度がめっきり減り、コロナでさらに行かなくなったので、近年あまり会えていないのは多少心残りだった。それまでは年に数度は寄っていたのに、一年以上空いたこともあった。少し前に引っ越しの報告のために実家へ行ったので今日は久しぶりというわけではなかったけど、やはり 15 年も暮らした部屋と土地を少しの間だけでも見てもらえたのは少し嬉しくて、また一つすっきりと心の整理がついた。