@kyanny's blog

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2024 J3 第30節 ⚽️FC岐阜🆚ツエーゲン金沢 #zweigen

0-1 で敗北。前節のホーム富山戦と同じような負け方だった。

みぞれが降り寒かった三月のアウェイ富山戦以来のアウェイ現地観戦。オフィシャルバスツアーで参加した。行き帰りの半分くらいはオーディブックを聴いていたが、ノイズキャンセリングイヤホンで静かな朗読を聴いてると眠くなってしまった。

岐阜のホームである長良川競技場は西部緑地公園と似た感じで陸上競技場や野球場などがある広い敷地で、懐かしさを感じた。サッカー専用スタジアムで「遊び」がないゴーゴーカレースタジアムはだいぶ雰囲気が違うんだなということを改めて感じた。たまに西部緑地でもまたゲームを開催して欲しい。

金沢は FW 田口以外の夏補強組がベンチスタート。DF 櫻井が数ヶ月ぶりにベンチ入りしていたり、結構変えてきたなという印象。田口は古巣相手に移籍後初ゴールを決められるか。選手紹介時にも岐阜ゴール裏からブーイングが鳴り響き、熱烈歓迎されていた。

試合は、序盤の入りはお互い悪くなかったものの、金沢はまたしても先制されてしまう。しかもコーナーキックをニアサイドからヘディングで決められるという、富山戦と同じやられ方。同じようなセットプレーでこうも連続して失点するのは、弱点を研究し尽くされていて、修正・対応できていないということか。無策で臨んでいるわけはないと思うので、対策してなおもやられるのであれば、もうお手上げなのかも。

後半の選手交代も振るわず、試合の流れを大きく変えることはできなかった。違いといえば、先発の FW 大谷を左サイドに走らせてひたすらロングボールを蹴り込むプレーが特に前半目立ったこと。よくいえばシンプル、悪くいえば雑な策で、俊足の大谷はよく追いついたものの、ロングボールの精度が悪くてラインをわることが多く、テンポよく攻撃が繋がらない。富山戦を下回るチャンスの少なさで、見どころの少ないままゲームセット。

大谷を起点に攻める意図はわかりやすかったが、左サイドばかり使い過ぎたぶん、右サイドへの展開が少なく、MF 梶浦が攻撃に絡む機会が少ないのがもったいなかった。田口にもほとんどボールが入らず、あれではフォワードは仕事のしようがない。左サイドが前がかりになるぶん岐阜から攻められるポイントにもなっていて、DF 井上が対応しきれずコーナーキックを与えてしまったり、危なっかしいところも見られた。

後半の選手交代後は打って変わって右サイド偏重になった。櫻井は以前と変わらず積極的なプレーを見せて、今節で GK 上田と並び気を吐いていた。相手サイドバックと一対一で仕掛けて、股の間を通して?抜き去ろうとしたシーンは、実りはしなかったものの今日のハイライトだった。しかし逆に左サイドの MF 西谷和希にはあまりボールが回らず、ライン際まで大きく開いて孤立状態のまま金沢が中央でボールを回すシーンが何度か見られ、これももったいなかった。途中出場でフレッシュだったろうし、突破力のある選手なのでもっと仕掛ける機会を与えられなかったのかとは思う。

後半は金沢がアウェイ側に向かって攻める布陣だったので金沢ゴール付近は遠くて見えづらかったが、上田がエリア外まで大きく出てクリアしたりするシーンが何度か見られた。相手選手にスライディングタックルしたシーンは、対応されてしまったら即失点につながる怖さがあってどきっとしたが、上田なりに気合いが入っていたということなんだろうか。たしかに気迫は伝わった。

気迫という点だと、今節もチーム全体からは昇格への意気込みを十分に感じられたとは言い難いが、富山戦と比べると若干だが前進する意欲を感じた。丁寧にやっても崩せないのを、そこの美学みたいなものへのこだわりを少し諦めてもう少しベタにやろう、というような。その分プレーは下手だったが。しかしそれでもやはり通用しない、しかも三位の富山ではなく金沢より下位の岐阜にも歯が立たないというのは、いよいよ深刻。「夏補強組が合ってない、勝ってた頃のメンバーに戻せ」という声は SNS で根強く見られたが、概ねそのようにしても結果は変わらなかった、むしろ攻撃は明らかに弱くなったのをみると、誰が出れば良い悪いという話ではないのは明白で、つまりチーム全体としてうまくいっていないということ。シーズン終盤になってこの状況はだいぶ厳しい。

金沢から近いアウェイ戦ということで、大勢のファン・サポーターが来ていた。試合開始前はアウェイゴール裏のほうがホームゴール裏より人数が多いようにすら感じたが、試合が始まってみればホームゴール裏は緑でびっしり埋まっていて、岐阜の底力をみた。

北陸ダービーに続き白山ダービーも負け、連敗に未勝利も長引いており、今回は金沢ゴール裏も不満が爆発。選手挨拶の際は厳しい言葉が飛び交った。アウェイということもあってか選手やスタッフ陣は富山戦のときよりもあっさり引き上げてしまい、それをみてサポーターもさらにヒートアップ。伊藤彰監督も何かジェスチャーで表現したり、厳しい表情で何か言っていたようにも見えたが、スタッフに促されてメインスタンドのほうへ歩いて行った。そんな監督の様子に気づいて MF 熊谷も戻りかけたがやはりスタッフや他の選手にメインスタンド側へ戻っていった。負けが込んでくるとサポーターがよくいう「説明しろ」的な声が引き上げ時に方々からあがり、一旦移動しかけた選手の多くが戻りかけたりその場に立ち尽くしたりしていた。メインスタンド側に移動した選手も後からくる選手を待ちながらゴール裏の声に後ろ髪引かれるように立ち尽くしていたりと、とにかく雰囲気が悪かった。去年降格が決まった試合の前後と同じか、それより悪いかもしれない。キャプテンマークをつけた DF 小島の途方に暮れたような表情が印象的だった。選手挨拶からゴール裏退散までを動画に撮ったが、これはアップロードできないなあ。

試合は散々だったが、現地で知り合いの金沢サポーターの人と会えたり、SNS でフォローしていて気になっていた金沢サポーターの人を見つけて一緒に応援したりと、サカ友が増えたのが一番の収穫だった。

写真は、試合終了時、ビジター入場口の中にあったウェルカムボード、引き上げる前にお辞儀をする伊藤彰監督とゲンゾー(この後監督は何か感情を露わにし、ゲンゾーは何度もお辞儀していた)、敷地内にあった謎のエヴァ使徒っぽいオブジェ。

これで金沢は10位に交代。昇格プレーオフ圏が徐々に遠のいていく。次節はホーム宮崎戦。宮崎は開幕の悪夢の三連敗(プラス、オープニングマッチ)後、今シーズン初勝利をもぎ取った相手。再び勝利して不調に終止符を打てるか。次節もゴール裏で観戦予定。