Pixel 3aは良い端末。Androidは使いづらい。
Pixel 3aは、小さくて軽くて普段使いにはストレスを感じない程度に軽快に動作する、優秀な端末だ。なんといっても小型軽量なのは近年のiPhoneに比べて明らかに優れている。ソフトウェア的な写真の味付けが俺の好みではないが、カメラの性能も悪くない。LINEのビデオ通話を20分くらいすると発熱しすぎてシャットダウンしてしまうのはマシンスペックの限界の低さゆえかと思うが、端末に対する不満はせいぜいそのくらいしか思いつかない。iPhone 7世代と比べるのはアンフェアだが、急速充電は実に便利だし有機ELディスプレイの省電力も実用的だ。
しかしAndroidはiOSに比べて使いづらい。なんといっても日本語フリック入力がとにかく使いづらい。iPhoneのあの指先に吸い付くようななめらかな入力体験と比べると、この時代になってもなおまだ指と入力を受け付ける部分との間にガラスの板があるかのような距離を感じる。4ヶ月以上毎日使ってきていまだにフリックミスが多発する。数カ月ぶりにiPhoneを使うと断然ミスが少ない。
これだけで十分致命的な欠点なのだが、アプリドロワーもとても使いづらい。iOSの長年の欠点としてアプリをホーム画面の任意の位置に置けない(上から順番に詰めないといけないので画面上部に空白を作れない)というのがあり、この点でAndroidが優れていると思っていたのだが、なまじ自由に配置できる=ホーム画面に配置しなくても良いぶん、アプリドロワーを開く機会が多いが、なぜかわからないがとにかくアプリを探しづらい。こういう何気ないところで、毎日少しずつ不便さを感じるというのは、つまりiOSが毎日当り前に使うような機能なりデザインなりにおいていかに洗練されていて洗練を気づかせないほどのレベルに達していたかということに気付かされる。
総じて、数年前と比べてAndroidはiOSにかなり追いついてきていて、機能のスペックやアプリのラインナップにおいては差がないところまできていると感じる。むしろファーウェイのようなメーカーの端末を選べばハードウェア的にもソフトウェア的にもiOS/iPhoneよりも先進的だ。しかしAndroidがカタログスペックにおいてiPhoneを追い越す努力をしてきた間にiPhoneはカタログスペックには現れないユーザー体験において洗練度を増す努力をしてきて、カタログスペックで差がなくなったぶん差がある部分が際立つようになった、と言えるように思う。
結論、古いiPhoneを下取りにだして新しいiPhone(安いやつ)を買ってiOSに出戻るのが一番幸せになれそう。