ある種のインターネット企業において、開発しているシステムやアプリを「プロダクト」と呼ぶのはやはりどこかおかしい、間違っている、勘違いしている、欺瞞がある、などのように感じる。
うまい文章にまとめられないけど、
- 製造業ではなくサービス業であるはず、したがって売っているもの=作っているもの=サービスであってプロダクトではない
- 一歩譲って、ネジとか自動車のような形あるもの以外も製品と認めるにしても、それはせめて顧客が金を払っている対象であるべきで、地下アイドルのライブ配信に投げ銭を貢げるサービスを例に挙げると商品=製品=プロダクトは投げ銭アイテムであってアプリやシステム自体ではない
- 総体としての「サービス」を提供することを事業としていて、そのサービスのある部分を担うアプリなりシステムなりを作ってる、という見方をしていれば、システムだけでサービスが成り立たないことは明らかだし、システムだけを切り出して「プロダクト」などと呼び始めたりはしないはず
- 逆に、それだけではサービスとして成り立たないアプリなりシステムだけを「プロダクト」とまるで完全な商品であるかのように扱うから、ユーザー体験についての議論がおかしな感じになったり、意味のわからないことになる
- Udemy や Linda.com を例に取ると、彼らが売ってるのは「就職に有利な専門スキルを身につけられる教材動画(を視聴できる権利)」であり、彼らの顧客もそれらの教材動画に対して金を払っている。決して「動画が再生できるアプリ」を商品とはみなしていない。そういうこと
- つまり我々がもともと「サービス」と呼んでいた、文字通りサービス(の一部)であったものを、「プロダクト」と最初に呼び出した誰かがいて、そいつ(ら)が悪い、皆はやく目を覚ますべき