@kyanny's blog

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Drops

Duolingo と並行して、同じような語学学習アプリの Drops を一ヶ月半くらいやっていた。毎日のノルマを増やしすぎると疲れてしまうので、 Drops の方は適当なところでやめた。このアプリについて日本語の言及をあまり見ないので、少し感想を書いてみる。

このアプリは単語の学習に特化している。Duolingo のようなスピーキング問題や文章を組み立てる問題はない。そのかわり、ガイドラインをなぞって文字を書くレッスンがある。馴染みのない言語の文字を覚えるのに、書くレッスンというアイデアはよい。やはり文字は書いて覚えるものだ。

その他のレッスンは二択・四択とか、文字が敷き詰められたパネルをなぞって単語を完成させるとか、趣向が凝らしてあって割と飽きない。ただ、パターンはあまり多くないので、すぐに覚えてしまう。これは Duolingo も同様だが。

いわゆるフリーミアムモデルだが、無料枠の仕様は Duolingo とはだいぶ違う。Drops は毎日 5 分、無料で使える。連続学習日数が増えるとボーナスで 30 秒とか 1 分とかもらえる。それ以上学習したい場合は有料プランへの申し込みが必要。5 分のセッションの間は広告は出ず、セッション終了時に一回だけ広告が出る。レッスンを一つ終えるごとに毎回広告が出る Duolingo と比べると、Drops の方式の方がテンポを削がれないし、広告待ちも少なくて良い。途切れのない 5 分という長さもちょうどよい。

ランキング的な要素は推されていなかった。Duolingo と比べて、レッスン自体にゲームっぽい動きが取り入れられている反面、ゲーミフィケーション要素は少なめだ。

学べる言語のラインアップは Duolingo に負けず劣らず多い。アイヌ語がラインナップにあった(Duolingo にはなかった)。逆に、エスペラント語とかクリンゴン語はラインナップになかった。

Drops では最初はロシア語をやっていて、キリル文字のレッスンが一通り終わり、数字とかを覚えるレッスンに入ってから難しくなって、韓国語のハングル文字のレッスンに切り替えた。すでに Duolingo をやり込んでいてハングル文字を結構覚えていたので、書くレッスンの効果をあまり実感できなかったのが残念だ。キリル文字の書くレッスンはなぜか筆記体しかなくて、ブロック体がおぼつかない身としてはこれも残念だった。

Drops も Duolingo 同様、これだけでは練習量が足りない。せっかくの書くレッスンも、一日 5 分では一文字につき 5,6 回がいいところで、次の日はまた別の文字という感じなので、覚えるレベルまでいかない。単語に特化しているので、文法も一切わからない。

App Store を探すと同じ会社が出してる語学学習アプリが山ほど出てくる。フランス語とかスペイン語とかロシア語とか、特定の言語用のアプリを出しているのだが、システムとかは全部同じだろう。Drops アプリ一個で事足りる。そういうマーケティング手法なのだろうが、なまじバリエーションがあると違いがあるのかと迷う。

総じて、続けさせるという点では Duolingo の方が一枚上手だった(だから、Drops ではなく Duolingo が日課として残った、ともいえる)。単語に割り切った作りは悪くないと思うし、レッスンのユーザーエクスペリエンスにも見るべき点はある。

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