Tモバイルは顧客対応の現場を知識労働に変えた DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文
Tモバイルがコールセンターの体制や評価基準などを変えた結果、何がどのように良くなったかを述べた論文。おもしろかった。
特に感心したのが以下の図。職位が上がるほど、評価のうち個人のパフォーマンスが占める割合が減ってゆき、チームのパフォーマンスへの貢献度が重視されるので、チームワークを促進する設計になっている。チームリーダーに至ってはチームのパフォーマンス:個人のパフォーマンスが100:0で、振り切っているが、理にかなっている。
チームリーダーに処理時間のような細かいことを管理させることはマイクロマネジメントであり、そのような指標でチームリーダーを評価することはマイクロマネジメントの促進、チームリーダーをマイクロマネジメントすることにつながる。そうではなく、もっと大きな目標設定をすることで、チームリーダーのマイクロマネジメントをやめ、チームリーダー自身にもマイクロマネジメントさせない、という改革だと理解した。
これだけの規模の組織はかなりの大企業でなければ持てないとは思うが、役割分担の形としては参考になる。
耳が痛い話。しかし、パンデミックでリモートワークが市民権を得た 2020 年代において、業界が「バーチャルなチームでも必要なレベルの協業を実現させるんだ」という方向へ行くのか、興味はある。バーチャルでうまくやるための切り札が VR なのだとしたらうーん、という気持ちにはなるが。