同名の小説を原作とする社会派ミステリ、なのか?震災を扱った話、と思いきや本題は生活保護の話だった。なかなかよかったし、考えさせられた。
元旦の朝生で慶應の大学院の准教授をやってる人が「バラマキで一律十万円とかの根拠の一つに、支援を必要としてる人を特定するコストがある。必要な人が誰かを調べるのに七万円かかって残り三万円を支給するくらいなら一律十万円払った方が効率が良い、と。しかし全体で見て非効率でも、そういうことを一つずつやっていかないといけないんじゃないか」と言ってて、この人は朝生で議論を掻き回す役割というか、皮肉ばかり言ってまともに議論する姿勢がないようにみえたのが、ここだけ真面目な意見を言ってたので納得しかけたが、「護られなかった者たちへ」を観て、やはりそれは間違い、持てる者の理想論に過ぎないと思った。
不正受給とか問題はあるけど、それを減らすために必要とする人のもとに届かないのでは本末転倒、制度の意味がない。規模が大きい場合、ある程度の無駄・非効率は織り込み済みのものとして、そこの効率化はある意味諦めても仕方ないのではないか。