@kyanny's blog

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「続ける」技術

週の前半で読み終わっていた(一日で、しかも朝の通勤時とお昼休みで読めてしまった)のだけど、まだこれもメモをとってない(レバレッジ勉強法もだ・・・)。

レバレッジ勉強法とまぁ似ている感じだった。けど、こちらのほうが、なんというか人間くさい感じがした。家族に禁煙を宣言する(言った手前、やめづらい)とか、誓約書をかいて家族に渡す(口約束で終わらないので、やはりやめづらい)とか。過去に筋トレとかストレッチングとかジョギングとか英語学習とかを40回くらい挫折してきた「挫折の達人」としては、「宣言しようが誓約書書こうが、続かない人は続かないだろう」と思ってしまうけどね。

「お前は意志が弱いから何事も続かないんだ」と本に書いてあったら、意志が弱いと自覚してる読み手にはショックだし、「そんなの当たり前じゃん」と思われてしまって本が売れないだろうから、「あなたの意志の弱さと続けられないことの間には何の関係もないのですよ」と書いておいて売れそうな体裁を整えているのかも、なんて裏読みをしたくなってしまう。でも、そんな風に疑っていたら、せっかくの「先人の知恵」をうまく自分の生活に役立てられないしなあ。

ちょっと否定的になってしまった。でも、読んだ感想としては、行動分析というものをベースにしているだけあって、説得力があったと思う。少なくとも根性論よりは受け入れられる感じ。これを読んで毎日ジョギングが続けられるかどうかは、やっぱり結局のところ本人の意志っていうかやる気次第だよなあと思うのだけど、「不足行動(ジョギング)を増やし、過剰行動(喫煙)を減らす」という基本的な考え方だとか、「補助を増やして不足行動をしやすくすると、増える」「補助を減らして過剰行動をしにくくすると、減る」というロジックを、理屈として知っていることは大事だなと思った。そういう理屈を知らないからこそ根性論に走ってしまうのだろうから(とにかく頑張れとしか言えない)、理屈を知ることでちょっと上の視点から客観的に「あ、俺は電車の中で携帯をいじってるから本が読めないのか、移動中は電源を切るようにすれば余った時間が暇だから本が読めるな」というように自己分析ができる。

値段も安かったし、要点がすごく絞られているので、同じような悩みを持ってる人には自信をもって薦められる本だ。表紙が妙に地味なので、本屋だと見栄えがしなくて、なんかいかにもダメそうな雰囲気を醸し出しているように見えてしまうが、逆に読むといい意味で期待を裏切られる、そんな本だった。

「続ける」技術

「続ける」技術