興味はあるものの買うには至ってなかったが、ちょっと読んでおくべき理由ができたので読んだ。
期待はずれだった。
「サブスクリプションは単なる月額課金とは違う。顧客との関係性の変化が重要だ」という話は良かった。 Uber は月額課金ではなく利用の都度料金を払うシステムだが、顧客との関係性に注目すると、既存の「商品・サービスを誰だかわからない顧客に売っておしまい」というビジネスではなく、顧客と継続的な関係を持つサブスクリプションビジネスのようである、という例は、サブスクリプションという概念を把握するのに良い。
でも、良かったのはここと「フィッシュ」の図くらいで、あとは特に印象に残らなかった。第二部は特に内容が薄く、読む必要は無い。
本題と関係ないが面白かった部分
創業者のレオ・フェンダーは、実はギターを弾いたことがない。だが、彼はアーティストの声に耳を傾けた。
ギター弾いたことないのに作れるものなのか?と思ったけど、 HHKB を工場で作ってる人がキーボードをろくに叩けないこともあるだろうから、特に問題ないのかもしれない。
ロンドンっ子が新聞に抱く強いロイヤリティを紹介しよう。最近、私は飛行機で、1人の英国人が『ガーディアン』紙をリクエストする場面に遭遇した。フライトアテンダントが申し訳なさそうに、これしかないのでと言いながら『デイリーテレグラフ』紙を差し出したときの彼の反応が傑作だった。「なんで魚の包み紙を読まなきゃならないんだ」
イギリス人らしくて笑った。
AIは自分では動けないものを活性化するが、それは電気が一世紀以上前からやっているのと同じことだ。これまでわれわれはモノに 電気を通して きたが、これからは 知能を与える ことになる
なんかかっこよかった。
経験できないというのも経験だ。アマゾン・エコー〔スマートスピーカー〕 を買った多くの人が、乱暴ではなく親切なHAL9000〔「2001年宇宙の旅」に登場するコンピュータ〕 とおしゃべりできると思っていたが、届いたのは高価な時計付きラジオだった。これも経験である。
笑った。
サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル
- 作者: ティエン・ツォ,ゲイブ・ワイザート,桑野順一郎,御立英史
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/10/25
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顧客との関係性という話だと、「カスタマーサクセス」こそ読むべき本のように思える。これも興味はあったので、続けて読む。
カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
- 作者: ニック・メータ,ダン・スタインマン,リンカーン・マーフィー,バーチャレクス・コンサルティング
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/06/06
- メディア: 単行本
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